14.「数学科」を目指す一部の受験生たちへ
 この時代、数学の重要性が叫ばれている。「学力低下」「数学ができない受験生の増大」・・・数学は、ともすれば、勉強の代表格のように言われるが、その力を持っていない人たちが相対的にどんどん増えてきているのは事実。数学が苦手な人たちは、ややもすれば、「数学は必要がない」と開き直ったりすることさえある。
 数学という学問は、基礎的な学問である。数学を学ぶことそのものでは、利益が生み出されることは少ないが、考え方や他の分野への応用を通して、社会に大きく貢献することができる。しかし、現在は、レベルが高い大学でさえ、そこで学ぶことそのもので新しい理論が構築されるわけではない。そこまで学ぶことができるためには、現代では、大学院まで進まなければならないのも現実である。
 一部の力がある数学科の人が理論を構築し、多くの人たちは、他の分野に就職するか、教職などの指導者になることが多いようだ。

 「数学科」を目指す一部の受験生がこのサイトを訪れることがある。そういう人たちは、当然大学でさらに数学を深く学んでいくことになる。当然、そういう気持ちがある人の勉強の方法は単なる「大学合格」という枠組みを超えて、深い学びが必要となるわけだ。本来の数学、そして学問に対してのアプローチはそうあるべきだと思う。
 大学になればより厳密になる数学の概念。高校の概念はあいまいだとは言え、基本的な各内容の連結を踏まえた学習が必要である。公式はどのようにして作り上げられるのだろうか。その背景を知るのはもちろんのこと、1つのことが成り立って、そのことを踏まえて次のことが成り立つ・・・そういうことの繰り返しによって数学の世界観が広がっていく。その実感を大切にできるような学習を心がけてほしい。

 そういう概念を膨らませるような参考書が書店にはある。いくつか挙げておこう。
 「モノグラフ」・・・高校数学の基本的な事柄は完全網羅されている。当然のことながらすべてをそろえるのは並大抵の冊数ではない。しかし、数学科を目指すのであれば、これをもっておいて損はない。指導者の方が持っていることも多い。
 「分野別 受験数学の理論」・・・独学で数学を学ぼうと考える人にも受験数学の基本から理解できる。全11冊。
 「本質の研究」・・・旺文社から出された、本質がわかる参考書。例題が少なく、他の参考書との併用が求められる。
 「大学への数学」・・・丁寧に近年の大学受験の数学を解説。その中でも、大学で学ぶ数学を意識した解説が売り物。
 「黒大数(研数書院から出ている大学への数学)」・・・概念の構築にはじまり、補題なども丁寧に収録。
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