話題#2 難関校突破のための指導法
A 参考書・問題集からのアプローチ
1.新矢節、水野節が炸裂!
baccy(司会) 先ほどの20%の方になると思いますが、対策の組み立て方についてということで、恐らく皆さんの得意分野になるのだということで期待もしているのですが、まずは、使用する参考書・問題集からということで、どのような問題集を使うかであるとか、この時期までに、であるとか、皆さんの考えていることを教えていただきたいです。よろしくお願いします。

新矢 君らは、楽な時代になったなあと、いつも話している。今の京都大学や東京大学は、10年前や、私が受験生の頃ほどの勉強をしなくても入るようになったと、はっきり言って、とりあえず、センター試験とって、2次では、そこそこの点数を取れば、いける。センターでそこそこ点数を取るためには、本当に楽になった。たとえば、ニューアクションβのレッツトライぐらいクリアーしたら、京大入れるぐらいのところまで来ている。それを利用せいよ、という話をしている。京大も、阪大も、まあ、理系は難しいにしても、文系は・・・なんだあの問題は?本当にレッツトライをやっておけば、対応できるようなレベルに落ち着いてきた。それを3年に入ってからやろうとするからできないのであって、高校1年生、2年生からこつこつこつこつやっていったら、本当に京大に入れる時代になったんだ。80%にいる人たちでも、こつこつこつこつやっていけば、京大は入りうる。当たり前のこと。1年生のことを2年生になったら、わかっている。それだけで京大・阪大に入っていくことができる時代なんだ。私達の受験生の頃には全然歯がたたなかったんだぞ、ということだよね。だから、それだけではないか。と思う。当たり前のことをしろよ。1年のことは、1年できちんとやっておけ、それが最近の基本方針かな。医学部や、理系の難しいところは置いておいてね。

baccy(司会) いきなり新矢節、炸裂という感じですかね。ニューアクションβできましたか。

(全員爆笑)

新矢 他の問題集でもいい。黄チャートなどの典型問題をできるようになるだけで、そこそこのレベルにはなる。もちろん、文系の科目については別次元を求められるだろうけど。あくまでも、今までの話は文系に限定させてくださいよ。

baccy(司会) ここでは、やはり、NET学園が誇る参考書レビュアーの水野先生のお話が欠かせませんが、どうですか?

水野 本当に難問対策をする必要がなくなったように思う。難問対策をしなければならないのは、数学を得点源にしなければならない生徒、他に苦手な科目があるから、数学で点数を上げることによって、その部分を克服したいということになる。他の科目である程度数学の点数がとれるという前提で話を進めたとすると、標準問題の失点が怖いということと、あとは、センターで失敗をしない、一応、たぶんその2つぐらいになってくるのかなあと思います。標準問題で失敗しないようにと思ったら、入試の標準問題集の粒のそろったものをたくさん集めた問題集で、理系数学の良問プラチカていうやつと、文系数学の良問プラチカというやつを、えー、プラチカの3Cは少し難しいんですけど、12ABに関しては、さすが河合塾というか、レベル的にもいいところをついている。文系では一部の難関校を除けば、文系数学の良問プラチカでカバーできる。もうちょっと難しいことをしなければならないのではないかという話をされたので、そういう受験生に対しては、理系数学の良問プラチカについて、これをやりなさいということで、指導したことがあった。一昔前だと、東京出版の大学への数学別冊「新数学スタンダード演習」というのがあって、あれがある種「バイブル」みたいなところがあった。ただ、あれは、文章が、最近の受験生は、解答が読めないので、あれは、問題レベルは普通なんだけれども、解説レベルがちょっと・・・ということで、あれは薦めていません。解説が読みこなせるんだったら、あれでもいいんですけど、そこのレベルが最終的な到達目標になるのかなと、もちろん、ただ、東大と京大の志望者で数学を得点源としたい人はいるでしょうから、その子に関しては、教学社からでている25カ年というのがあります。あれで、志望校対策にもなるし、過去にちょっと難しい問題が出ているので、そういうところに挑戦していこうと思うことで、本番でも力がでるのではないかなあと考えています。それが一応最終目標です。あとは、センターでの失敗が怖いということなんですけれども、計算力をつけることが主になると思うんですよ。それから、誘導問題で誘導の流れに乗る。そこから外れないということ。そこで話としてでるのが、増進会出版社のチェックアンドリピート。あれがとにかく一応このレベルまで押さえなさいと言いやすいところにあるので、まず、ただ、あれも秋からやろうとすると、ちょっと分量が多かったりするので、あれが、前期の基礎学力を固める用で、なおかつセンターレベルまでしっかり押さえる用途というのはあるので、使い方がある程度程度限定される。
 あと、中高一貫校とのからみになってくるのかもしれませんが、中高一貫校で、先取りをする。その生徒たちに、学校の進度が速いんだけれども、とりあえずどこまで押さえておけば良いんですかという相談を受ける。それはたぶん学校の方針で、いろいろなことが話されているようなので、その流れに沿った話をする中での私のアドバイスということになるが、私大・センターのみの下の方であれば、チェックアンドリピート、国公立希望であれば、大学への数学1対1対応の演習を勧めている。そのへんを基本にして話を進めている。マニアックならば、いくらでもあるんですけど・・・。

baccy(司会) チェックアンドリピートと、ニューアクションβの難易度は近くないか?ここ数か月見ていますが、最終的なレベルというのは近くにあるなあ、βをやったあとに、別の出版社で目先を変えるのに、チェックアンドリピートで復習をすると相当固まるところはあるのかなと、いう気がするのですが。

新矢 逆に、レベルが同じだけに無駄が多くなると思うよ。

水野 チェックアンドリピートは、教科書学習時に、深くはできなかったというか、そこまで定着はできなかったという受験生が基礎の固め直しをするのに適した本だなあと。だから、教科書学習時に、ちょっと深めてやりたいなというときには、ニューアクションβみたいなものがあれば、それの例題だけじゃなくて、2つ目の問題もやってみなさいとか、まあ、レッツトライみたいなところまでやってみたらみたいな話になりますね。ただ、その問題ができなくても、そううるさくはいいませんけどね。触れるっていうことですね。まず。

新矢 旧課程のチェックアンドリピートの位置づけというのが、旧課程の受験生にとっては、日頃の学校の傍用問題集なり、あるいは自分でβなり、黄チャートなりをやっていて、それで3年生になって、自分の基礎力は大丈夫なのかの確認の意味で、チェックアンドリピートをやりましょうということで勧めていた気がする。だから、チェックアンドリピートは、本当に確認用の問題集であって、基礎力をつけるための問題集ではないと私は思っている。だから、さっきもいったが、βと、チェックアンドリピートを両方することは、無駄な気がする。新課程になったら、上位層は、1年生や2年生時にきちんとやっているから、そういう受験生は使う必要はない。それこそ、本当に上位20%ではなくて、そのやや下の層の生徒、頑張れば、20%の層に入れるような生徒が、とりあえず、定期テスト前には、とりあえずβぐらいをやっていた生徒で、その生徒が3年生の春に受験生として取り組むときに、じゃあ、チェックアンドリピートで君の弱点はここですよというのを見るのには、適している問題集だと思う。ところが、上位に入りそうにもない人たちでいっさい何もやっていない人たちには確認しても仕方がない。そういう受験生には、βは重すぎる、チェックアンドリピートは、解説が問題集ということだから、ちょっと軽すぎる。そういう受験生のための「これだけは」という問題を集めた問題集が、ないのではないかなあと思う。

baccy(司会) そこが、新矢先生が持っている懸案事項ということになるんでしょうか。

新矢 そうだね。

水野 入試事項にはこれから触れていこうという場合、私であれば、坂田アキラシリーズを薦めているかな。あれだと、基本事項の確認もできて、一応、入試基礎の例題レベルも網羅されるじゃないですか。あとは、志田晶という人が書いているんですけど、行列とか、そもそも学校で習っていない子が多いので、その基本事項の導入に重点を置いて、なおかつ例題を網羅できますみたいな本があるので、ああいうのを勧めますね。中継出版の講義調のいいところは、講義調のくせに網羅性が高いというのがあります。あとは、特に坂田アキラはそうなんだけど、例題の問題文があって、解答の本文の間に「どう斬る」というのがあって、それが答案と同じぐらいの長さで書いてある。速習ができるというのもよい。新矢先生の話の中での答えらしきものは、今でている問題集の中でもあるように感じている。難をいえば、全部をそろえるのには膨大なお金がかることかな。

baccy(司会) チェックアンドリピートがマスターできたら、ここらへんまではいけそうだといえるような線は、今だったらどのへんになるんだろうか?

まなりん それは、あまり変わっていないように思う。神戸大の文系はセンター逃げ切りならば十分いけるでしょうね。

新矢 理系であれば、立命館はどうにか、同志社は難しいだろうなあ・・・。

kinopy 立命館の計算問題は難しいかな・・・。

まなりん チェックアンドリピートは、全統(記述模試)で57.5ぐらいという話をしたことがあるが、それは変わっていない気がする。baccy先生が言われたように、チェックアンドリピートの難易度はあまり変わっていない。だから、3年生から受験勉強をはじめる場合にはチェックアンドリピート、1年生、2年生から計画を立てて頑張ろうと思うのならば、βになるんだと思う。βをやっている受験生は、チェックアンドリピートは終わらせる。そのあとに行くのが、1対1に行くのか・・・。

水野 あと河合出版の「こだわって」が生きていれば、「こだわって」なんですけどね。

まなりん 私は、1対1が終わったら、過去問演習をさせますね。

水野 僕は、現役生を対象にする場合には、「こだわって」を勧めているんですよね。ただ、今、改訂されるらしくて、書店から引き上げられているらしいんだけど・・・。なぜ「こだわってか」と言うと、3年生の子は模擬試験などで、点数が取れるようになるまでが不安になる。たとえば、志望校では、これがでるというのは、たとえば、確率だけなら得意になったという子がいたりすると、そういう分野だけでも得意になることが大切だと感じることがあるので、それを突破口にできないかということを思う。で、よく勧めますね。

つづく