話題#3 中高一貫校における到達度を測るタイミングについて
1.「中高一貫のニーズ(脱線)」           
・・・「中高一貫校の学習の方法論」
baccy(司会) 今回初参加されたジュンジ先生は、中高一貫校ということでご質問がありました。中高一貫校の中で、この時期にこの力をつけさせたいというものの流れというか、指標的なものがあるかどうかをお聞きしたいのですが、皆さんどうでしょうか?

まなりん 塾サイドから言うと、指導要領の内容を早めて、速修して、余った時間で実力を養成していく。いきなり、中学時に、超難問を解かせることをやったりとかね、僕はそういうのはいらないと思う。とにかく、指導要領範囲をきちんと終わらせて、そこから実力養成をしていけば・・・っていうのが一番妥当なやり方ではないのかな、と思いますね。中高一貫のメリットを生かせられると思うし。

baccy(司会) まあ、多くの学校さんでは、一般的な高校2年生終了段階で数学3Cまでが終わっているというケースが多いのかなと思いますが・・・。

まなりん 典型的な中高一貫といったら、中1・2で中学校課程で学ぶべき事柄が終わって、あとは、高校1年生の内容を、2年生の内容、3年生の内容をそれぞれ1年前倒しで終わっていくんじゃないかな。学校によって様々だとは思うけど。僕は、それで全然いいと思うんです。その課程で飛び抜けて難しい問題をやるとか、それは大反対ですけどね。例えば、中高一貫の高2の段階で難しい時代の東大の問題をやってみるとかね、そんな能力は決していらない。せめて、偏差値50台ぐらいの大学の入試問題が解けるぐらい程度の力をつける・・・検定教科書の問題が解ける程度で十分じゃないですか。それで十分だと思うんですよね。

新矢 一昔、10年ぐらい前の中高一貫の保護者の要望は、結局、医学部は一浪が当たり前の時代じゃない?だから、その中高の6年間でふつうの進学校と言われる公立高校の中学高校の勉強プラス浪人の勉強というのを6年間でやるというニーズだったと思う。今の中高一貫に保護者だとして望むことは、例えば、さっきあったような答案の作成能力、例えば中3の時に、三角形の合同の証明問題とかさ、それを昔の僕らは公立中学でも、ちゃんとした作成はできた。それができないじゃない。公立中学じゃあ。残念ながらそんな能力は身につかないと思うんですよ。中高一貫の高校、そうでない私立の中学もそうですが、そこだったら、昔僕らが身につけていた教育を教育してくれるんじゃないかあという、そういう期待を抱いているんだよ。だから結構、公立は嫌だから、アホになるからやめておいて、とにかく、中高一貫なんだけれども、中高一貫と言うことではなくても、私立の高校だからという意識が高いんだよ。私立の学校だったら、とりあえずまともな教育をしてくれるんじゃないかという、そういうニーズも、今の中高一貫にはあるのではないかなあと思う。ただの私立中学だったら、ただのお金儲けに走って、という心配もあろうが、中高一貫だったら、僕らが昔希望していた教育を受けさせてくれるんじゃないのかなあという・・・そういうニーズがあるのではないかなあと思います。

まなりん たぶん、ジュンジ先生が問題提起してくださったことですけど、たぶん、思われているんではないですか?今、私たちが話したことを。それとのギャップがあるのではないかなあと。

新矢 難問を解くとか、そういうことをバリバリできるようになるとか、超難関の中高一貫校に行かせたいと思っている親は減っているのではないかなあと思う。じゃなくってまともな教育を受けさせたいんだと思うよ。

まなりん それは、中学受験とかを考えている人間からすると、中学受験を考える親は圧倒的に増えているんですよ。トップ校、灘とかラサールとか、そういうところを受けさせようと思っている層は変わってはいない。そういう子たちは、低学年から塾に行って、それで何とか通る、そのへんのニーズというのは、昔も今も変わっていませんよ。だけど、中学受験をさせることによって、公立が荒廃しているから、だから、何とか私立中学に入れようと考える。どんなレベルであっても。だから、そういうことになれば、中高一貫の教育の仕方というのが全然親には念頭にないから、とにかく入れておけば安心だと。

新矢 昔はさ、医学部は、医者の息子か娘が行くところという意識が強かったかもしれないけど、今は、どうなんだろうな。

まなりん 今は関係ないですね。今はというよりは、ここ10年ぐらいですよ。圧倒的に私立に行かせようと・・・。

新矢 それは公立の教育がいけないからでしょう?

まなりん そうですね。荒れている学校に何でわざわざ送らなければならないのかみたいな。

新矢 なんで関わりたくないような生徒と関わらなければならないか・・そう思うよね。

まなりん だから、そういう子が多くなってきているから、だからじゃあ中高一貫のカリキュラムはさあどうしたらいいんだというのをさっき私はいったんですよね。

新矢 中高一貫でも、進学校的な中高一貫と、普通の教育を受けさせる中高一貫に分かれていくんじゃないかなあという気もするね。

まなりん というか、分かれなければならないんですよ。

水野 女子校なんかにはあるんですよ。例えば、中3ぐらいに外国に行かせますと、例えば、おもしろい行事をたくさんやらせていますと。それが売りですとかね。例えば理科の実験をたくさんさせていますとかね、そういうのでもいいんですよ。

新矢 そういうところだったら行かせたいよなあ・・・。

水野 とくに難しい勉強をさせているわけではないけれども、この学校は楽しいですよ、みたいな。まあ、だからお金を払うだけの価値がありますよみたいなものを、保護者も認めて、子供もそれをエンジョイしてくれればいいなあと。また、中高大の連携というケースもあるし。安心ということもあるかもしれない。

まなりん 論点が外れてきた。ここで整理しよう。そういう中高一貫校があって、じゃあ、どういう風にカリキュラムを組めば学力がつくのかという話だから。中高一貫のニーズはいいとして。私自身の考えとしては、検定教科書を5年間できちんと終わらせるということになると思う。で、最後の1年で大学に行ける力をつけるということになると思う。だから、下手に難易度を高いことをする必要はない。最近の子どもたちの気質を考えたら。

baccy(司会) まあ、検定教科書をスムーズにするために中学校・高校のみんなが学んでいる教科書を当たり前にするということなんですね。北海道の場合には、中高一貫校が13校、現時点あるが、その13校ともが数研の「体系数学」で学んでいるようですね。

水野 まあ、それは1つの基準にはなるでしょうね。3年分を2年分にしているということもあるし。

(学び舎にある体系数学をみんなで見る)

水野 そんなに難しいことはないですよ。ただし、問題集は難しいですけども。まあ、別に高校受験があるわけではないし、決まり切った問題集をとりあえずはしておけばいいと。

まなりん 僕自身にはそういう考え方があるから、下手に難しいことはしなくてもいいということね、で、私たちの頃の中高一貫のやり方っていうのは、だいたいどこの学校もそういうことでやっていたから、進度が速くて、難しいことはあとという感じね、それで十分なんですよ。下手に途中で技巧的な例えば一貫校の中2でメネラウスを教えるとかね、そんなことはいらないですよ。

水野 体系の中学2年生のものには、メネラウスは載っているといえば載っているんですよね。

まなりん 体系数学のように、きっちりと5年制で、一通りの知識を身につけられる、だから、関数のところだったら、比例・一次関数というのが連続で出てくるとか、そういうのは全然気にしないのですけれども、要するに、検定教科書の領域のレベルから外れていないからね、ただ、配列を変えているだけだから・・・。

baccy(司会) とにかく、速度もあることだから、あんまりそこで難しいこと、問題を掘り下げまくるよりかは、速度を優先してという・・・。

水野 はっきり言ってしまえば、時間が余れば、確認テストをすればいいんですよ。

baccy(司会) 留数先生も同じような話をしていた気がするなあ・・・。

新矢 小学校・中学校ぐらいだったら、復習テストをするのが一番学力が身につく方法だと思うなあ。

まなりん 習慣がつけばそうですね。テストというサイクルを使って、基礎力を定着させるという習慣を作った。公立の場合には、小中はそれができないわけだから・・・。

新矢 僕は、私立の小学校にいっていたけれども、毎日計算の時間があった。毎日5分ぐらい。あれは、生徒サイドからしたら、あまり大変なことではなかったし、今思えば、あれがあったのはよかったなあと。あれがあったから、家に帰っても勉強をする習慣がついたし、と思うね。