
学研・大人の科学04号付録:鉱石・ゲルマラジオの製作・測定
これは自分でコイルを巻き、バリコンを組み立てて配線する手作りのラジオです
■時間たっぷりかけて学研の「大人の科学マガジン」VOL04の付録、鉱石・ゲルマラジオキットを作ってしまいました。これは高周波増幅器が付いていてかなりの優れ物でした。ゲルマニウムダイオードのほかに鉱石が2個ついていますのでそれぞれの「石」を比較できます。スパイダーコイル、バリコンは手作りで一番作業時間がかかります。高周波増幅回路は基板に部品が装着済みの完成品で自分で半田付けする必要はありません。一番の難所はスパイダーコイルで組み上げるのに1時間以上かかり1回巻いた物をほぐして再度まき直したほどでした。3時間余りの作業の結果一発で音がでました。針と受け座皿の間に鉱石を挟む「機構」が完備され色々な鉱石を試すことができます。やはりゲルマが一番出力が大きかったのが印象的でした。定価1,680円、安くて良い買い物だったのではないかと思います。
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■直径30cm以上もありそうなスパイダーコイル、組立式のバリコン、FET1石のRFアンプが付いていて驚異的な低価格のお値段。周波数もきっちり530KHzから1650KHzをカバーしているようで民放、NHKすべて受信できました。しかし、スパイダーコイルって慣れないとうまく巻けないものでひたいに汗を流しました。かつてのラジオ少年にとって物足りないのは半田づけが必要ないことです。配線は巻き付けによって接続されます。この鉱石ラジオはRFアンプをSWによってスルーにでき鉱石ラジオ本来のフィーリングを感じ取ることができます。実際問題アンプ無しではうまく受信できないのが無きどころですがスパイダーコイルの威力には驚きます。感度、分離度がバーアンテナの比ではありません。バリコンは単純構造に付き手を近づけたときの容量変化が目立ちます。この現象は後述のLCメーターでの容量測定の際に顕著に現れました。
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■コイルは取扱説明書に沿ってきれいに巻きましょう。コイル巻きは楽しいもので時間の経過を忘れさせます。

■先月LCメーターを購入したので早速スパイダーコイルの2次コイルLとバリコンのCを測定してみました。
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■私の場合スパイダーコイルのインダクタンス(L)は288μHで中波のコイルとしては妥当な数値であると思いました。
左の写真はバリコン最大値を示しています。2nFレンジです。右の写真はバリコンの最小値を示しています。200PFレンジです。(レンジが違うために小数点の位置が違います)注意事項としてバリコンのCを測定する際にはコイルからの配線を一旦切り離すことが必要です。
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■L=288μH、Cの最大385PF、最小12.8PFの数値が明確になったことは受信周波数の把握が可能になったことを意味しています。関数電卓で計算してもいいですが「共振周波数・リアクタンス図表」なるチャートを使うと一目瞭然です。478KHzから2621KHzくらいまでカバーしています。(本当かな〜)

■そこで登場してきたのがデリカのディップメーターで昔のハムは必ずディップメーターを同調回路の測定に使ったものです。私が使用しているのはデリカDMC−230S2で0.4MHzから200MHzと広範囲なのが特徴で勿論中波は全域カバーしています。鉱石ラジオのバリコンを一番抜いた状態にしてディップメーターFバンドでダイヤルを回していたら丁度2135KHz付近でディップ点がありました。どうやらこの周波数がこの鉱石ラジオの受信最大周波数です。さっきの計算上の周波数と違うのはスパイダーコイルの浮遊容量が加算されたためだと思われます。
■写真右はバリコンの羽根を一番入れた時の受信周波数です。受信最小周波数です。492.3KHzを指しており計算値との若干の差異があります。(14KHzの差異)こちらも原因は同じだと思います。
■このディップメーターを使った作業は鉱石ラジオのイヤホンを耳に当てて変調音を聞きながら行います。
■結論としてはこの鉱石ラジオの受信周波数は492.3KHzから2135KHzまでということになります。
■アマチュア無線家としましては1.9MHzのアマチュア無線バンドが入っていますので何となくうれしい限りであります。CWを聞くにはディップメーターなどでビートをかけるといいです。
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■生まれて初めてスパイダーコイルを巻きました。1回失敗してやり直したほどでしたが何とか実用になっていたようです。コイルを巻く作業は結構楽しいです。あっという間に時間が経過してしまいます。感動したのは素晴らしい感度と分離度(選択度)でした。私の居住地札幌では1287KHz(HBC)と1440KHz(STV)の2局の間は153KHzしかないですが混信は認められません。こうした鉱石・ゲルマラジオの形態で通常の筒型コイルなどの使用では混信の渦に巻き込まれるでしょう。余程Qが高いと思われます。
■鉱石ラジオを製作している時間より、測定している方に時間がかかりました。こんな遊びって小学生以来でした。
■ちゃんとしたバリコンではない?せいか同調つまみに手を振れるだけで容量が変化します(これも浮遊容量の変化)のできっちり同調するのがむずかしいですが慣れてくるとうまく同調ができるようになります。
■キットではありますがバリコンまで作ったのもはじめてでした。バリコンの基本が十分理解できる教材でもあります。
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■ゲルマラジオ送信機にも挑戦してみました。脇にトランジスタラジオを置いてゲルマラジオのクリスタルイヤホンを叩いたり、しゃべってみるのです。そうしたらトランジスタラジオから音が・・・。(写真下・左)
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■コイルのQを計ってみました。同調回路に高インピーダンスの交流電圧計を接続します。任意の周波数frにディップメーターを設定します。鉱石ダジオのイヤホンを耳に当て信号を確認します。ディップメーターと同調回路を電磁結合させます。交流電圧計の最大電圧Eを読みとります。ディップメーターと同調回路の距離を調節して交流電圧が読みやすいようにします。E=1Vに設定すればやりやすいです。次にディップメーターを低い周波数に回していき0.707Eになる位置の周波数を求めます。(f1)デジタル方式ですから一目でわかります。今度は共振点を通り過ぎて高い周波数で0.707Eになる位置を求めます。(f2)
■公式はQ=fr/f2−f1です。メモはf1−f2となっており逆でした。メモのコンデンサーは可変型ですので訂正します。
計り方が不適正だったのか思った程の数値に達しませんでした。今回LとCだけで測定していません。鉱石ラジオのまま測定しました。LとCだけで測定すれば正しい数値になるかも知れません。本格的Qメーターを持っている方の追試をお願いします。

2004年4月29日ホームページ制作
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