◆ 洞爺湖汽船 《 洞爺湖遊覧 》   
 2000年10月15日更新
 洞爺湖は、太古の昔に存在した火山の火口が陥没した後、水が溜まって出来たカルデラ湖である。このため湖の形は円形に近いが、中央には後年の火山活動によって出来た4つの島(大島、弁天島、観音島、饅頭島)が浮かび、これらは合わせて中島と総称されている。湖畔の南側には活火山で有名な有珠山があり、明治43年に起きた噴火活動により湖畔には温泉が湧出。大正に入って形成され始めた旅館街は、今日では大型施設がひしめく道内屈指の宿泊観光地となっている。周辺には平成12年(2000)に起きた噴火の記憶も新しい有珠山を始め、昭和18年(1943)に平地が突然に隆起を始めて誕生した昭和新山など見所も多い。
 湖上の舟運から発展した遊覧船航路は、戦後の経済成長と観光ブームに乗って隆盛をみたが、昭和40年代に入ると過当競争が顕在化した。当時の運航会社は洞爺湖観光船と洞爺湖遊覧船の2社があったが、将来を憂慮した両社は新たに新会社を設立して遊覧船の運航部門を一元化した。これが今日の洞爺湖汽船である。
(参考文献) 「虻田町史第五巻」昭和58年ほか
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  エスポアール   Espoir 
「エスポアール」画像 平成3年(1991)にデビューした洞爺湖最大の遊覧船。西洋の城郭をモチーフにした初のキャラクター船で、洞爺湖汽船のフラッグシップである。メーカーは横浜ヨットだが、船体の組立は湖畔の温泉街西側にある上架施設で行われた。双胴型船体の採用による広々とした船内が特徴で、売店やイベントステージを備えた2層の客室、更に上部には展望デッキが2層ある。夏場の多客期には花火観賞船や船上ビアホールも企画され、イルミネーションが点灯される。
  羊蹄   Yotei
「羊蹄」画像 船名は洞爺湖の北約25kmに位置する羊蹄山(1,898m)に由来する。昭和46年(1971)就航の在来型客船であるが、「エスポアール」が登場するまでは洞爺湖最大の遊覧船であった。建造は釧路船舶鉄工で、阿寒湖の遊覧船とはデザインに共通点がある。操舵室の真下は一等船室となっている。平成13年(2001)春にキャラクター塗装が施され、「トムトーヤの冒険号」と愛称が付けられた。
  幸福   Kofuku
「幸福」画像 昭和50年(1975)に竣工した在来型の客船。マストと煙突を一体化したマックと呼ばれる構造を採用したデザインが特徴だが、本物の排気口は他の船と同じく船尾の喫水線付近に開口する。平成13年(2001)より「羊蹄」と同様、「トムトーヤの冒険号2」となった。写真は湖中央にある大島に係船されている姿だが、現在は多客時の臨時便など、予備船的に使われる事が多い様だ。
  高速2000   Kosoku 2000
「高速2000」画像 平成12年(2000)2月に登場したニューフェイスで、もと室蘭港の遊覧船、シノヤマ観光自動車の「もるえらん」を購入したもの。定員81名と小型だが、他の船より短時間で中島までの往復遊覧が出来るとの由。主に早朝の時間帯や冬季間に稼働している模様である。近年、低価格で人気のパック型旅行商品は、限られた日程で少しでも多くの観光地を巡ろうとするため、それぞれの場所に滞在出来る時間は短くなる傾向にある。遊覧船における高速化の波も、遂に洞爺湖まで及んで来たようだ。