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エッセイバックナンバー一覧

水無月慧子の冗漫なエッセイ

「その3 "職業病?"状態」プロバイダーさんから借りてるアクセスカウンター

最近10日ほど、連日ほとんど徹夜で仕事をしました。在宅勤務なもので、毎日机についてパソコン打ったり、書類のチェックをしたり、とにかく座りっぱなし。
週一回はオフィスに出勤することになっているものの、今回は仕事の量が多くて職場までの往復時間も惜しく、家でデスクワークに明け暮れました。
んで、最初に起きた現象が「タイムスリップ」。なにかの雑誌に作家かエッセイストか、とにかくどなたかがお書きになっていたのと同じ現象がわが身に。つまり、書類の1枚目に目を通し終えて、そこで1度机の上の時計を見ました。午前9時ジャスト。めくって、2枚目に目を落としたら、なんだか目が疲れているのに気づき、眼薬でもさそうかなとまた時計を見たら、午前11時25分。

……ん?
えーっ! なんでーっ! 紙を1枚めくっただけで、どうして2時間半近くも過ぎてるの! 紙めくるのになんか1、2秒しか必要じゃないでしょ! 時計だ! 時計が故障しているに違いない。慌てて茶の間に駆け込む。
んー、11時26分。
たしかに時間が2時間半、一瞬にして消えている。

「ねえ。椅子の上で固まってないで、お昼寝マットを敷いて仮眠とればいいじゃない」
母が台所から出てきてそう言いました。固まってたことに気づいていたなら、20分ぐらい経過したところで声をかけてくれーっ。
もうすぐ食事だから、手を洗ってテーブルに着席していなさいと言われ、「メシなんか食っとる時間、もう消えてしまったわい」と思いつつ、やっぱり腹が減っては戦はできぬとばかりに、洗面台へ。

あれ? なんか、スラックスの膝から下が、やけにキツキツになってる。やだな。なんでこんなピチピチ状態なんだろう。太ったかな? 仕事のストレスでチョコレートけっこう食べたし……。あー、でもつっぱらかって歩きにくい。スラックスの脇にファスナーがついているので、脛から膝小僧まで引き上げて、生足出してみると、やっぱり、バンッと太ってるじゃん。

「ノー!! それはむくんでいるいると言うのよ! ちょっと、脛を押してみなさい」
血相変えた母の言葉に、人差し指で脛を押してみると、「ずぶっ」というのはおおげさかもしれないけど、まあ、そういうめりこむ感じがして右足の脛がへこんでいる。
「ちょっとあんた、両足ともこんなにむくんで、あら、ほら、それ、面白いほどへこむわ」
と、心配してくれているのか、遊んでいるのか判然としない母につっつきまわされながら、
「どうやったら治る?」
 と聞いてみました。

「貧乏ゆすりだ、貧乏ゆすり」
 脇から父が新聞片手に食卓に向いつつ言いました(←いつも午前6時から新聞読みっぱなし。夕刊がきても朝刊を手放さない。どこ読んでるんだか)。
「貧乏ゆすりなんて効くの? このひと、もう半分死んでるわよ」
と母。
「貧乏ゆすりが一番なんだ。座りっぱなしで下半身の血流が悪くなってるんだから、こきざみに動かせ。それから水飲め、水。さぁーて今日の昼飯はなにかなー」
そんなわけで、ごまだれ冷やしラーメンを食べて一息つくと、またパソコンの前に座って、勢いつけて貧乏ゆすり開始。やったことないから結構リズムをとるのが難しい。

でも効くもんですね、貧乏ゆすり。何時間かしたら、パンパンに張っていたふくらはぎが、ふにゃっとなって、脛を押してもいったんはへこむもののゆっくり戻ってくるんです。
 仕事も納期に間に合ったし、めでたし、めでたし……じゃないんだよ! その後、友人たち数人とおしゃれな喫茶店に入ったら、「なんだかこのテーブル、がたがたするわね」「安定悪いんじゃないの?」と優雅な空気を乱す不穏な雰囲気。次第に、猜疑に満ちた友人たちの目がこちらに……。

仕方ないでしょ、癖になっちゃったんだから! 職業病よ、職業病!


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