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エッセイバックナンバー一覧

水無月慧子の冗漫なエッセイ

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「その15 魔境・国立西洋美術館」

ひょんなことから、5月に母と上野へ行って来ました。
寝台列車で夜を明かし、上野駅に着いたのが午前9時過ぎ。
帰りは慌ただしくも同日の夕方4時過ぎの汽車に乗る予定。

その間の約7時間を上野で過ごそうという話になりました。というのも、その日は運悪く風強く雨激し。遠出はできない天候でした。
その上、老母が持病の腰痛で、30分くらいしか同じ姿勢でいられません。歩くのも30分が限度。一休みすればまた30分歩けます。さりとて休憩時間が長ければもっと歩けるかといえば、そういうものでもありません。ベンチに座ったら、座ったで、その姿勢が30分しかもちません。立ちっ放しも30分が限界。

そんなわけで、上野をエンジョイするのに都合がいい場所として、まず目をつけたのが国立西洋美術館。
国立西洋美術館玄関口の像

上野駅に近く、中を観て回って30分経ったら、展示室の真ん中にある休憩用ベンチに10分ほど休み、また観て回る。そしてまた休憩用ベンチへ。
各展示室の隅に、ひっそりと座っておられる学芸員さんの白い目に気づいたら、館内の喫茶店に避難し、抹茶パフェを食べて時間をやりすごす。

とまあ、そのようにして、企画展室、常設展室と歩いたのですが、これが広い! 広すぎです! もしかしたら、7時間じゃ足りないかも!
しかも「順路」に従って進んでいるはずなのに、逆方向から数人が堂々と「逆走」してくるではありませんか。気の弱い私達母娘は、自分達が順路を間違えたかと、壁の矢印を確認。
な、何故? 確かに方向間違っているのは私達のほうでした! へ、ヘンだな。たしかに「順路」に従ってきたのに……。

もうどの方向を向いて歩いているのかわからなくなってしまった母娘。なんとか学芸員さんを見つけて、
「すみません。次はどっちへ進めばいいんでしょうか?」
などと尋ねる有様。
すると、なぜか恐縮しておられるのは学芸員さんも同じ。
「すみませんねえ。ここ、とってもわかりにくいんですよ。ほんとはいけないんですけど、ここから直行できますから、階段下りてください」
とタペストリーをバッとひらくと、おおっ! 秘密の道が現われたではありませんか!
ウーム。忍者屋敷――いや、これはダンジョンだ!

中庭の像

ダンジョン。懐かしい。30代の前半ころ、テレビゲームのR.P.G.にはまりました。とくに『真・女神転生デビルサマナー』とか『デビルサマナー・ソウルハッカーズ』とかね。まさに美術館とかビルとかどこかのお屋敷とか。落とし穴があったり、踏んだらワープしてとんでもないところに吹っ飛ばされる床があったり……。この国立西洋美術館は、まさにあのダンジョンです!

誰か、『魔境・国立西洋美術館』とかいう怪物退治R.P.G.開発してくれないかなあ。主人公は剣と魔法で怪物と戦う腰痛持ち。ゲーム内の時間が経つにつれ、腰痛が悪化し、30分になっても敵を倒せなかったらゲームオーバー。途中で回復魔法を使えば60分活動時間が延長されるけど、魔力がガクッと減ってしまうので、敵の魔法攻撃をかわせない……とか。

中庭の像その2(「考えるひと」のレプリカかも)

でも、誰がプレイするんだろう、こんなゲーム。まあ、高齢化社会を反映して、中高年層がヒアルロン酸飲みながら頑張るかもしれない(2010.7.4)。


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