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水無月慧子の冗漫なエッセイ

プロバイダーさんから借りたアクセスカウンタ

「その28 神サマーッ!」

緊迫した場面にぶつかると、私は思わず「神サマーッ!」と心の中で叫んでいます。

私の言う緊迫した場面というのは、代表的な例をあげますと、バスターミナルで発生します。

両手に大きくふくらんだエコバッグを引っ提げて、「えーと、たしか11時23分発のバスがあったはずだけど……」と走りながら考える私。腕時計を見れば、間に合うか合わないか、ぎりぎりー! な時刻。そして、ターミナルへ出る自動ドアを開けると、わーっ、4番乗り場にバスがいるではないですか!

  4番乗り場まで約50メートル。「発車」のサインが点滅して、私を極限状態に追い詰めます。そのときです! 思わず「神サマーッ!」と胸の中で叫ぶ私。

なんとかバスに乗り込んで座席に荷物もろともに倒れ込んで、しばし動悸が治まるのを待ちます。

そのとき、ふと思ったのですが……。……「神サマ」って、どこの「神様」?

よく考えたら、うちは仏教なので「神様」……ではないですね。

うーん、学生時代はキリスト教系の学び舎で過ごしましたが、どうも信心深くないタチなので、キリスト教に宗旨替えすることもなく、仏教のまま卒業。 んー、そういえば、近くに神社があるのですが、毎年、秋の大例祭のとき、神社関係のかたが、おいでになるので、わずかですが浄財を収めて、引き換えに、「お楽しみ抽選会」の券を頂戴してるんですよねー。あの神社の祭神はアマテラスオオミカミ……だったよねー。じゃあ、アマテラスさまに「神サマーッ」て叫んでるのかな。

どうも釈然としないですね。なにかこう、もっと大きなものに……たとえば宇宙を創造した、なにものかの力、うーん、だんだん哲学的な深みにはまってしまいそう。

うーん(;一_一)

ま、少なくとも、出発しかけていたのに、私が席に落ち着くまで待っていてくださった運転手さんと、舌打ちひとつなさらなかった乗客の皆さまが、あの時の「神サマ」なのだろうということで、むりやり一件落着。

(了)



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