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「その2 ゴキちゃん、北限を越える?」

23年間過ごした沖縄を去って、北海道に帰ってきてから、しばらくは地に足がつかないような気分でした。

ある日、大型スーパーのオープンベーカリーでお昼に食べる菓子パンを選んでいました。そのとき、チョコクリーム入りデニッシュのこんがり焼けた茶色い生地の脇で、何かが、カサッと動きました。茶色い、懐かしいような? いいえ、急に足がしっかり地面について、ぼうっとしている場合ではないという危機感のようなものが込みあげてきました。

そして、その何かが、ひょいと全身を現わしました。

うえーっ! ゴキちゃんではありませんか! そんな馬鹿な。北海道にゴキちゃんは棲息していないはずです。でも、この色、形、チャバネゴキブリそのものです。なにより、あの不気味な触覚の動かし方。

小型の種類なので、なんとか卒倒せずにすみましたが、これが沖縄でブンブン飛んでいた大型のワモンゴキブリだったら、パニックなっていたに違いありません。

沖縄の恩師・友人・知人の皆様との縁は生涯切るつもりはありませんが、ゴキちゃんとはすっぱり縁を切ったはずでした。

ショックが長々と尾を引く毎日。地元新聞を何気なく読んでおりますと、道内南東部に広がる十勝(とかち)平野、その中心に位置する帯広(おびひろ)市で、ゴキちゃんの巨大な巣が発見されたとの記事が!

巣は2つもあったそうです。掘り出した大学の先生が、太公望よろしく、左右の手にご自分の背丈もありそうな柱状の土くれに似た異様なものを持って笑顔で写真に収まっていらっしゃいました。

ああ、北海道を留守にしていた20余年間のあいだに、ついにゴキちゃんは津軽海峡を越えて、ここまで侵攻していたのです。

考えてみれば、あの氷河期を生き延びたゴキちゃん一族。北海道の寒さくらい、もっと早くに克服していなかったのが不思議なくらいです。

――あのゴキちゃんを見かけた日から十三年になりますが、なぜか、あれ以来、ゴキちゃんを目にしたことはありません。あの大きなゴキちゃんの巣に関する研究も、その後どうなっているのでしょうか。うーん、気になります。

                            

(2012/2/17/Fri.)







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