物理IA授業実践報告

1学期中間考査試験範囲 情報分野


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実践概略

 新カリキュラムより物理に新しく加わった分野で、商業科目で扱う情報処理と異なり、情報化社会を支えているコンピュータと通信の技術の物理学的な基礎を日常生活と関連づけて扱うとともに、情報が科学的に取り扱い得る対象であることを理解させることがねらいである。従来の物理教育との関連性が薄いせいか、必修分野にも関わらず、教育現場での内容に関する戸惑いが多いといわれている。ここでは、光通信の観察、ゲルマニウムラジオの製作、紙コップスピーカー・マイクの製作、トランジスタの増幅特性の測定、デジタル録音の体験、自作テープレコーダーへの録音、金属顕微鏡でのCDの観察など、情報の伝達・処理・記録の3分野を通し、日常の様々な電化製品、物質の中に物理学が息づいていることを学習してきた。中学理科との違いに生徒達にも多少戸惑いが見られたが、身近なものの中にも物理法則があるということを理解し始めたようである。

【授業報告】


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裏読物とは授業プリントの裏面に刷ってある読み物です。
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 1:情報分野ガイダンス
 2:情報の伝達(1)
 3:情報の伝達(2)
 4:情報の伝達(3)
 5:情報の処理(1)
 6:情報の処理(2)
 7:情報の記憶(1)
 8:情報の記憶(2)
 9:特別講座
 10:1学期中間考査








 

《第1回:情報分野ガイダンス》

(裏読物:インターネット)


自作した光通信キットを演示する





授業内容
1.講義:授業ガイダンス(この分野で何を学習するのか?)
2.討論:パイオニアにつんだ異星人への手紙の解釈(クラス討論)
3.講義:情報を処理するということ(問題の発生・情報の収集・処理・行動)
4.講義:通信革命の歴史(マックスウェルとヘルツ)
5.演示:レーザー光線を見せる(光ファイバーの原理)
6.演示:発光ダイオードとアンプ、フォトダイオード、アクリル棒で光通信(生徒の持ってきたCDを使用)

教諭コメント

光通信は一昨年私が作ったものを使用しました。生徒の持っていたカーペンターズの曲が光通信を使って教室でかかったとき、生徒みんなが不思議がりました。光の強弱で音声情報を伝えることができる優れた教材だと思います。

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《第2回 映像の伝達》

:(裏読物:ハイビジョン)

ペットボトルに紙テープをまきつける




授業内容
1.実:パラパラマンガづくり→動画は静止画の連続
2.実:ペットボトルと紙テープで走査線の原理を知る
3.演:ブラウン管のしくみ(電子ビームを偏向コイルで曲げる)
4.講:波・音の基本事項(振幅・振動数・波長)

教師コメント

私がためておいた大量のペットボトルに紙テープを巻き付け、文字を書き、 またほどいて他の班の紙テープをまいて文字を読み取ります。わざと違う 種類のペットボトルをあげておくところがポイントです。発信と受信の約束が ないと情報はかみあわないことを学習の中心にしました。

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《第3回 音声の伝達》

(裏読物:電話)

紙コップのスピーカーで聞こえる?




授業内容
1.実:電磁石を作って、どちらがN極になるか
2.実:電磁誘導(コイルに磁石を近づけて、どちらが+?)
3.講:マイク・スピーカーの基本原理
4.実:紙コップマイク(オシロへつなぐ)とスピーカー(ラジカセを聞く)の作成



教師コメント
教科書でもですっかりなじみ深いマイクとスピーカーづくりをしました。 「コイルと磁石ならモーターもそうだから、マイクになるの?」とある生徒が質問 してきて授業中に早速試しました。叫ぶとわずかにラジカセに録音されます。 電磁誘導は初めてなのでしょうか?ひたすら磁石を出し入れしていました。

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《第4回 電磁波の発生とラジオのしくみ》

(裏読物:ラジオ)

これがゲルマニウムラジオです。





授業内容
1.演:電場の変化が磁場の変化を生み出す
(導線に2V・50Hzをかけ、磁場の変化をコイルで拾う)
2.演:コイルの特性(ラジカセの音楽がモコモコに聞こえる)
3.演:コンデンサの特性(ラジカセの音楽がシャリシャリに聞こえる)
4.演:ダイオードの特性(発光ダイオードに3V・50Hzを流し、振り回すと点々に見える)
5.演:自作ゲルマニウムラジオを聞こう(放課後に同好会でアンテナ・アースつないでおく)
6.演:アンテナの種類(ダストコア・ループアンテナは私の家から)
7.講:FMとAM
教師コメント
前日の放課後に理科実験同好会のメンバーと屋上に上がり10mの導線を横に はり、アースは職員玄関の水道管から直接引いて、自作ゲルマニウムラジオ をならしました。海に向けてはるのがポイントです。電波は函館ではなく、 室蘭のHBCを捕まえました。でも時間帯によって少々むらがあるようです。

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《第5回 トランジスタとIC》

(裏読物:パソコン)

トランジスタの増幅特性を感じよう




授業内容
1.講:パソコンの概観
2.実:ICをニッパでばらして、チップを見る
3.講:半導体の種類と性質
4.実:トランジスタ(NPN)の特性(半導体キット使用、コレクタエミッタ電圧特性を見る)
5.実:打ち上げ花火のパソコンシミュレーション
6.演:定常波のパソコンシミュレーション
教師コメント
※半導体のキットが6台しかなかったので、2班で1つで実施しました。 1方の電流(数マイクロA)を流すと回路に大きな電流(数mA)が流れます。 スイッチン グの切り替えでパルスがメモリーの中を駆け回っています。 花火は初速度を指定すると、その高さで爆発するようになっています。 色々指定して楽しんでいました。

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《第6回 プログラム、デジタル》

(裏読物:デジタル信号)

自分で組んだプログラムを実行させる





授業内容
1.演:プログラム(数字の並べ替え)
2.実:BASICを打つ(単振動)
3.講:2進法・デジタル信号
4.習:アナログ波形をデジタル信号へ


教師コメント
※BASICは古い言語ですが、4行のプログラムを打って命令の流れを 追いかけてもらいます。2進法は右手を開く=0、親=1、ひと=2、 親ひと=3 という感じで慣れてもらいました。指がこんがらかっていまし たけど、懸命に取り組んでいました。

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《第7回 アナログ的な情報の記録》

(裏読物:ラジカセ)

自作の手回しレコーダーで録音





授業内容
1.講:レコードのしくみ
2.演:レコードを紙で聞く
3.講:カセットテープへの録音・再生のしくみ
4.演:自作カセットレコーダーへ440Hzを録音・再生
(ヘッドは鉄板にコイルを巻いただけ、走行は手回しドリルを使用)
教師コメント
録音ヘッドは、ただの鉄板なので音楽の録音再生は非常に難しかったです。 そこで低周波発振器にアンプを通してフルボリュームで録音します。 手回しドリル の回転むらがるので、再生するとウネウネと再生され、 みんな爆笑でした。

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《第8回 デジタル的な情報の記録》

(裏読物:CD・MD)

地下鉄のキップの裏の情報を見る





授業内容
1.実:地下鉄のキップの裏に鉄粉ふりかけ
2.習:デジタル記録をアナログ波形へ変換
3.演:フロッピーディスクは磁石につく
4.講:メモリーの種類
5.演:DRAMの説明としてコンデンサの充放電
6.演:EPROMの説明として光電効果(ビデオ)
7.習:CDの裏を金属顕微鏡で見る

教師コメント
※札幌の地下鉄駅から使用済みのキップを大量に頂いてきました。 茶色の裏ならば、奇麗なバーコードが見えます。光電効果は紫外線 がないのでビデオを見せました。金属顕微鏡で見るCDの 世界はみんな驚いていました。

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《第9回 デジタル録音:情報処理室にて》



パソコンに音声の入力





授業内容
1.演:デジタル波形=点の集合
2.実:音叉の波形
3.実:アイウエオの波形
4.実:トランペット・フルート・バイオリンの波形
教師コメント
商業の先生にもお願いして、波形を見るソフトを使って、デジ タル録音を実際に生徒と一緒にやってみます。前もって同好会のメ ンバーとテストをしておきました。フルートなどの楽器の音はシンセサイザーを使っています。

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