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おもさとつりあいのふしぎ

−水の中ではものはかるくなる!浮力のおはなし−

執筆者:札幌市立平岸高等学校(BUTURIサークルほっかいどう所属)  横関直幸先生




なんの実験かな?
おもさはどうやってはかるでしょうか。 体重は体重計ではかりますね。 てんびんをつかうと同じおもさのものはつりあいます。 水の中では、ものはかるくなります。 プールや海でじぶんの体がかるく感じたことはありませんか。 おふろのお湯につかっていて立ち上がると 体が急におもく感じたことはありませんか。 おもさは本当に変化しているのでしょうか。 ものがかるくなるとはどういうことなのでしょうか。 しらべてみましょう。



用意するもの

上皿てんびん、ビーカー、ばねばかり、台ばかり
水、さとう、プラスチックの小球




やり方

1.上皿てんびんの両側に水の入ったビーカ
ーをのせ、つりあわせる。片方のビーカーの水
に指を入れてみよう。どうなるだろうか。

2.一方のビーカーに100gの鉄を、もう一
方のビーカーにアルミ100gをそれぞれ水
の中につるしてみる。どうなるだろうか。


3.一方のビーカーに100gの鉄を、もう一
方のビーカーにアルミ100gを、こんどはし
ずめてみる。どうなるだろうか。


4.100gのアルミをばねばかりにつるし、
水の中での重さをはかる。同じように、100
gの鉄をばねばかりにつるし、水の中で重さを
はかる。水中でのおもさはアルミと鉄でどちらが
おもいだろうか。


不思議はどこだ

1.指を入れるとつりあいがくずれるのはど
うしてかかんがえてみよう。

2.同じおもさでもアルミの方が鉄よりもか
なり大きいのはどういうことだろう?

3.100gのアルミと鉄の水の中での重さ
をはかると、それぞれ約60gと約90gとな
ります。水の中でおもいのは鉄なのに、上皿て
んびんはアルミをつるした側が下がります。な
ぜでしょう?

4.鉄やアルミをつるして水にいれるときと、
しずめるときには何がちがうのかかんがえて
みよう。


しくみについての考え方

 水の中にものがあると「浮力」(ふりょく)
という上向きの力がはたらきます。もののおも
さは地面がものを下向きに引く力(重力:じゅ
うりょく)ですから、浮力の分だけおもさは小
さく(かるく)なるのです。

 浮力はものが水につかっている大きさ(体
積:たいせき)が大きいほど大きな力となりま
す。

おなじ100gのおもさのアルミと鉄では、ア
ルミの方が大きいので大きな浮力がはたらき、
水中でのおもさはアルミの方がかるくなりま
す。

 では、どうしてかるいはずのアルミの側がさ
がったのでしょう?だまされてはいけません。

水中でつるしているということは、糸でおも
さの一部をささえていることになります。水中
につるしたアルミは100gのおもさのうち、
約60gをささえておりてんびんにかかるおも
さは約40g。おなじように水中につるした鉄は
100gのおもさのうち、約90gをささえて
おりてんびんにかかるおもさは約10gという
ことになります。アルミの側が下がったわけが
わかりましたか?

 また、おなじ大きさのものでは水にくらべて
食塩水やさとう水のほうが大きな浮力がはたら
きます。「海の方がプールより浮きやすい」と
いわれるのはこのためです。



たしかめの実験
 水に沈むプラスチックの小球を、砂糖水(ま
たは食塩水)にいれると、浮きます。水の中で
の浮力は小球のおもさより小さいために沈んで
しまいますが、砂糖水の中では大きな浮力がは
たらき小球は浮き上がります。

※ 水(左)では沈む玉も……
※ 食塩水(右)ではういてしまう!




実験のカンどころ

 説明文の中で、おもさを表す単位として「g
重」を使うべきところですが、小学生には質量
とおもさを分けてかんがえることはむずかしい
と思われますので、「g」という表現を使いま
した。

 上皿てんびんは、0.1g以上の感度があります
ので、アルミと鉄の両方を沈める(ビーカーの
底に置く)場合つるしていた糸のおもさの影響
がでます。事前に糸をふくめたおもさの調整を
する必要があります。

 水に沈み、砂糖水に浮くプラスチックは、化
学の分子模型用の玉を利用しました。どんなプ
ラスチックでもよいわけではありませんが、身
近な材料をさがせば適当なものがあるでしょう。
砂糖の方が食塩よりも溶解度が大きく、大きな
浮力をえられますが、長期保存には不向きのよ
うです。



もっと知りたい人へ

参考文献
NHK やってみよう なんでも実験 vol.1