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北海道南茅部高等学校における

化学IB授業報告

わたなべよしてる

教諭 渡辺儀輝



はじめに

 北海道南茅部高等学校は、普通科2間口の小規模高である。全校生徒が昆布漁を中心とする南茅部町のみから通い、大都市函館の隣町でありながら都会ずれすることもなく、非行事故も少なく、皆明るく落ち着いた学校生活を過ごしている。生徒数は216名、各クラス32〜39名である。幼少の頃より、海の恵みを受けて生活しているのか、自然に対する畏敬の念はどの生徒にも宿っている。第1学年時に生物IB4単位必修、第2学年時に化学IB4単位必修、第3学年時に物理IA2単位、地学IA2単位必修という、高校理科全般をすべての生徒が履修、修得することになっており、近隣の自然を活かした野外授業や数多くの実験・実習など(生物では年間20時間、物理では年間50時間)、本校は理科教員を中心にして理科教育に対しかなり前向きな姿勢をもっている。進路については、ほとんどの生徒が函館を中心に就職し、この南茅部高校での教育が、彼らにとっての最終学習となることが多い。

 平成8年度は高校新カリキュラムの完成年度にあたり、物理IA・地学IAは本校では実施初年度であった。本報告の化学IBは第2学年での実施2年目にあたる。日頃から実験で授業を展開してみたいと考えていた私は、年間を7分野に区切り(原子と結合、化学反応式と物理変化、溶液、化学変化、無機物質、有機化合物、地域対象実験)それらを座学と化学実験を交互交互に繰り返す方法でこの2年間の化学授業を展開した。教科書の項目すべてを学習することで、教授内容が膨大になりがちだが、各授業ごとにテーマをしぼり、内容を精選し、化学的な考え方を育成するという大きな目標に向かって、実質授業およそ100時間を実践してきた。その詳細は本文を参照されたい。

 化学IBは、従来の系統だった知識重視、計算重視の化学教育とは異なり、より身近な素材を使った道具・実験器具などを利用しながら、化学現象に対して仮説をたて、実験によって検証し、考察する「探究活動」に重点が置かれ、生活にいきづく様々なもの、物質・自然現象を化学的・科学的に考える素養を養うことを目標に、新カリキュラムから導入されたものである。全国で多数の高校が必修としてこの科目を扱っているが、膨大な教授内容の問題、旧カリキュラムをIBとIIへ分離する際のつながりの問題などから、従来と比較してその授業展開が難しく、志半ばにして1年が終わるケースが多いと聞いている。この報告が化学実験・授業展開のカタログとなり、化学を担当されている理科教員の支援の一助となれば幸いである。

本報告は、比較的やわらかい文章で書かれてあるので、ご了承下さい。




年間50時間の化学実験を終了した2年A組と渡辺



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1学期授業実践報告  元素から状態方程式まで
2学期授業実践報告  溶液から無機化合物まで
3学期授業実践報告  有機化合物から地域対象実験まで
成果、反省など  生徒感想・教師反省
総括  授業一覧表