《6-1 座:有機化合物・官能基の種類》
いよいよ有機。炭化水素の分類、共有結合の復 習の後に官能基による分類を行いました。ここは 申し訳ないが、黙っておぼえてくれ!官能基はパ ワーアップパーツだ!!マジンガーZのロケット パンチだ!!(ちょっと古い・・・)
《6-2 実:成分元素の検出》
身の回りの物質はこの有機化合物が多い。じゃ検 出してみよう、てなわけで、デンプン・卵白・消し ゴムの中にCとH・NとS・Clが含まれていることを 確かめます。元素分析はちょっと難しいので、軽 く流しました。比率の考え方がちょっと難しいの です。
《6-3 座:アルカンの性質》
ヘキサンを燃やしたり、水と混ぜたり、臭素水と混 ぜてブロモヘキサンを作ったり(置換反応)、一連のアルカン の実験をしました。犯罪によく使われるクロロホルムも メタンの置換反応です。授業の後半は石油の含有物と 分留によって何が取り出せるか、をやりました。
《6-4 実:アルカンの立体構造》
実験というより、粘土遊びに近いものがありま す。メタン・エタン・プロパン、構造異性体の 2メチルプロパン、シクロヘキサンを粘土で作り その立体構造についてイメージづくりをめざしま す。
《6-5 座:アルカン・アルキンとその立体構造》
再び、分子模型やら粘土やらを教室へ持ってい って、何とか感じをつかんでもらえるようがんば ってみました。しかし、遠い昔の共有結合は今い ずこ?共有結合の復習に大部分の時間を割いてし まいました。付加重合でできるプラスチック(ポ リエチレン・ポリプロピレン・ポリ塩化ビニル) にも言及し、昔はよくお祭りでアセチレンをたい ていたものです、でしめます。もうこんな風景も 見られなくなりました。
《6-6 実:エチレン・アセチレンを作る》
セブンイレブンのポリエチレン袋を熱してエチレン(これは演 示)、カーバイトと水でアセチレン(生徒実験)を実施。 エチレンの付加重合がポリエチレンで縦には切れるが、横には 裂けないことも生徒自身に確かめさせます。捕ま えたアセチレンに臭素水を入れてジブロモエタン(付加反応)、 過マンガン酸カリを入れて脱色することから、3重結合 がはずれやすいことも行いました。
《6-7 座:アルコールとエーテル》
メタノール・エタノール・プロパノール・ブタノール・ペンタノールを 持って行き、燃やしたり水への溶解性と親水基 ・疎水基の関係を調べたり、エタノールにナトリウムを入れ てナトリウムエノキシド+水素をやってみたり、 ジエチルエーテルの揮発性を確かめたり、やりたい放題やってい ます。後半にお酒の話を少々。実は私は急性アル中 で点滴を打つほどゲコなのです。無理に飲ませて はいけません。
《6-8 実:アルデヒド》
ここはやっぱりホルムアルデヒドづくり(熱した銅線が 茶に戻る)と銀鏡反応・フェーリング反応でしょう。時 間の関係でケトンは省略しました。「なんか黒い よ・・・あっ鏡が出てきた!」これは何の説明も 要りません。この感動を忘れないでね。フェーリング反 応は銀鏡に比べて、イマイチかな?でも還元性を 確かめる大切な実験なのです。
《6-9 座:カルボン酸の種類》
酢酸+Mgで酸としての性質、酢酸+炭酸ナトリウムで CO2が発生することから酢酸は炭酸よりは強い酸、 酢酸ナトリウム+希硫酸で酢酸が遊離することから硫酸 よりは弱い酸であることを演示します。あとはカルボン 酸の種類ですね。ギ酸・酢酸・無水酢酸・マレイン酸 フマル酸のシストランス・乳酸の光学異性体を学習します。 セッケンへの伏線も兼ねて、高級脂肪酸も軽く触れて おきます。ここはちょっと量が多いですね。もっと 精選しないと・・・
《6-10 実:エステルと油脂・けん化》
さあ、今日はリンゴとバナナの香りを作ろう。無水 酢酸+エタノール+濃硫酸2滴で酢酸エチル(リンゴ これは激 しい!!)、酢酸+ブタノール+濃硫酸1mlで酢酸 ブチル(バナナ)。実験室が楽しい遊戯場と化した実 験でした。シンナーの香りの向こうに果物の香りはし たかな?天然のエステル、それが油脂。さて、酢酸エチル をNaOHaqに入れてよく振ってみよう。混ざったね。 これが鹸化。セッケンをつくる原理はわかったかな?
《6-11 実:セッケンづくり》
ソックスレー抽出器を組み立てて、油脂の抽出のしく みを見せた後、いよいよセッケンづくり。ゴマ油・オリーブ 油・ラード、各班好きなものを選んでNaOH+エタノール を混ぜ、湯煎の中でコネコネ。食塩水で塩析させた あと、漉過します。色とりどり(といってもちょ っとセッケンにはほど遠い)のセッケンができました。漉過 している間にセッケンの構造について少々勉強します。
《6-12 実:セッケンと合成洗剤の違い》
各班作ったセッケンとチャーミーグリーンを入れた試験管を 用意。まずpHはどうかな?油を入れて泡立ち具 合を見た後、塩化カルシウムを入れてみます。硬水では なぜセッケンが効かなくなるのか?それを感じて下さい。 油も好きだが+イオンの方がもっと好き。これが 効かなくなる理由です。だれだ?酒も好きだが女 も好きとか言っているのは?コラコラ!!
《6-13 座:芳香族炭化水素の種類》
ここはネタがつきることはありません。芳香族 の種類、ベンゼンの発見に関するファラデーの話、 構造発見のケクレの夢の話、シクロアルキンとの燃 え方・付加反応の違い(教室で燃やしてしまいまし た。いやススが出てパニック状態)。その後は演示 でニトロ化(生徒曰く「桜餅の葉の匂い」ん〜なる ほどネ)・スルホ化をやり、塩素化のパラジクロロ ベンゼン(樟脳臭い)までの誘導体までふれます
《6-14 実:フェノール・芳香族カルボン酸》
いや、フェノールってのは、試薬瓶の中でカチ カチなんですね。薬さじでガリガリしないととれ ません。フェノールの塩化鉄による呈色反応、炭 酸ナトリウムを入れて二酸化炭素の発生、臭素水 でトリブロモフェノール、水酸化ナトリウムでナ トリウムフェノキシドをつくる、といった一連の フェノールの特性を実験で確かめた後、軽く芳香 族カルボン酸について学習し、プラスチックの話 をしました。IBというよりIAの内容だったん ですが、こちらの方がより日常的で食い付きが非 常によかったです。テレフタル酸とエタンジオー ルのポリエステルの説明の後、実際にフェノール とホルムアルデヒドを縮合重合させて、各班でフ ェノール樹脂を作ってもらいました。いやすんご い反応。うまくあたためると薄いピンクのベーク ライトができあがります。
《6-15 座:サリチル酸》
サリチル酸は非常にフワフワしていて、おおさ じ山盛りで1gなんですね。演示でサリチル酸単 体の性質(塩化鉄の呈色反応、メチルオレンジを 入れて酸性、炭酸水素ナトリウムを入れて二酸化 炭素)を実施した後、サリチル酸メチルとアセチ ルサリチル酸を作ります。サロンパスのツーンと いった臭さが教室中にあふれ、いい感じですね。 6本作って、各列ごとに臭いをかいでもらいまし た。
《6-16 実:アニリンの性質と66ナイロン》
芳香族アミンの代表アニリンの性質を学びます。さ らし粉の赤紫の呈色反応、水に溶かして弱アルカ リを全班で確認した後、硫酸酸性二クロム酸カリウムで酸 化させてアニリンブラックで布を染めてもらいました。 昔は木綿の学生服はこれで黒く染めていたとか。 その後アミノ基+カルボキシル基でアミド結合の代表として6 6ナイロンを試験管に巻き付けてもらいます。チャイム がなるまで巻いていましたよ。
《6-17 実:アゾ化合物とアゾ染料》
アニリン+亜硝酸ナトリウム+塩酸でジアゾ化させます。ま ずここは冷え冷えがポイント。氷を砕いてシャーベット状にしてゆっくり、ゆっくりね。 フェノールと水酸化 ナトリウムでナトリウムフェノキシドを作って準備完了。布を浸し て、固くしぼり、後はカップリングさせましょう。 奇麗なオレンジ色に染まります。みんな教壇での 演示に釘付けです。教育テレビで知ったのですけど、 いまでもシャチハタ等の染料はアゾ染料でやっているそ うです。でもドイツがこの方法を考え、第1次大戦 の軍事資金にあてていたなんてビックリです。
《6-18 座:人間生活と化学の役割 その1》
1年間の授業のまとめとして、IAの教科書の最 後の章にあたるこの分野を学習します。化学の基礎 を築いた人々、化学の応用につくした人々、科学技 術の成果と今日、の3テーマでまとめます。IBだ けだと、この分野がないのです。化学教育の中で最 も重要だと思うんですがねぇ。
《6-19 座:人間生活と化学の役割 その2》
産業社会と環境、生活の向上と環境、科学技術と 環境の保全、資源の再利用の4テーマで学習します。 ものを知る化学という学習が地球環境を守る上で いかに大切なのか、その意義をわかってほしいのです。 みんな地球の大切さや環境の保全の大切さは分かっ ているのです。ただ、個人の意識の問題だけなのだ と思います。この1年間の化学の授業でそんな意識 が育ってくれていたらいいな。
《7-1 実:昆布からヨウ素を取り出す》
地域対象実験として企画した実験の一つです。 ここ南茅部町は、全国でも有数の昆布の産地。生徒 達も幼少の頃から、昆布漁に携わっています。 この昆布こそ、最も身近な教材なのです。これを 利用しない手はありません。 少量の昆布を10分間、ガスバーナーで焼きます。 徹底的に焼くと黒い炭のようになります。これを 精製水で煮込みます。2分ほどで濾過。十分炭状に なっていると濾液は透明です。この中にヨウ素イオン が溶けだしています。下に白い紙をしいたシャーレ にあけて、硫酸酸性過酸化水素水(3% 酸化剤) を入れると、うっすらと茶色くなります。これが ヨウ素です。デンプンを小さじ一杯入れると、ヨウ 素デンプン反応で青紫色へ・・。呈色反応なので 生徒の印象が強い実験でした。
《7-2 実:昆布から紙を作る》
よく煮込んだ昆布を5%炭酸ナトリウム水溶液 へ入れて、更に煮込みます。アルギン酸がナトリウ ムと化合し、ドロドロに溶け出します。ガーゼを通 して濾過して、塩化カルシウム水溶液(10%)に いれるとたちまちアルギン酸のカルシウム塩へ変化 しゲル化します。全員回収し、ジューサーミキサー へ!!。5秒間攪拌し、後は型枠に入れて紙すきの 要領で昆布紙を作ります。できた紙はまるで紙粘土 のような固さで、とても折る状態ではありませんが 、子供達にはインパクトは抜群です。パルプ分を入 れないことがポイントなのです。入れると昆布の混 じった紙になりますからねぇ。
《7-3 座:最後の授業》
いよいよ最後です。来年物理でまたあえると思っ ても、ちと寂しい。最後はアンケートに記入しても らいました。
1.化学を勉強する前と後で自分の中で変化したこと は何ですか?
2.化学的にものを考えるとは何ですか?
3.授業を受けた素直な感想