化学IB目標 (便宜上分割して反省する)1.化学的な事物・現象についての観察、実験などを行い2.化学的に探究する能力と態度を育てるとともに 3.基本的な概念や原理・法則を理解させ 4.科学的な自然観を育成する |
実質年間授業100時間を座学50時間・生徒実験50時間に分割し、座学でも数多くの演示実験を取り入れるなど、化学的な現象・事物は直接生徒が目に触れたり、体験できたりするように工夫した。探究的な実験は、各分野ごと(物質のなりたち・物理変化・化学変化・溶液・無機物質・有機化合物)で最低ひとつは実施した。実験器具も日常使うものを活用したり、教科書を中心に日常的な化学現象を扱った。また、その教授内容にあわせて教室を変更し、新鮮みをもった授業をこころがけた。ここに関しては目標は達成できたと思う。また年間の最後に総合実験として、地元産の昆布を利用した2つの実験を実施し、化学が人間生活と遊離した学問ではないということは生徒全員が確信できたと思う。
全分野を余裕を持って終了したということで、化学全般に関して視野を持ち、科学的化学的に探究する態度を持つことは、生徒に取ったアンケート結果(化学的なものの考え方とは何ですか)からある程度は達成できた、と考えられる。
ここが最大の反省点である。全分野を学習するということに固執するあまり、教授量が膨大になった。物質を直に学ぶことができる無機物質・有機化合物の範囲を重点的に学習しようとするあまり、前半の物理変化までの定着度が薄い感じがした。また、実験をやりすぎ、かえって理解が混乱する場面もあった。実験を実施することは否定しないが、無数にある化学実験を授業のどこにおくのか?導入か、過程か、まとめか、内容が精選されたその授業のワンテーマにあわせて、どのように実験を有機的に配列したらいいのかを、考えていかなければならない。
自然観の育成は、1年だけの科学教育で達成できるものではない。昨年度の生物IB・来年度彼らが学習する物理IA・地学IAを通した3年間の高校理科教育のみならず、小・中からの理科教育の成果として達成されるものであると信じている。しかし、その途中経過というならば、生徒からのアンケート結果(勉強する前と後で自分の中で変化したこと)からある程度は達成できたと考えている。
1.から4.を総合的に判断してして、化学IBの目標は十分とはいえないが、教師自身としては、ある程度は達成できたと思っている。しかし、教授内容の削減・精選をはかること、時間的なゆとりをもって、生徒ひとりひとりが探究的な実験を通して、化学的な考え方ができるよう備品などの環境を整備すること、を肝に銘じなければならない。