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HOH(函館渡島桧山)理科サークル 会報 連載 (平成12年10月号〜平成13年2月号) 公立はこだて未来大学奮戦記北海道南茅部高等学校 教諭 渡辺儀輝 upload date 2001.3.2 |
20年ほど前に設立された、小中高大の理科担当教員で組織される自主理科サークル。
会員は30名前後の北海道渡島桧山管内の先生方で組織されている。現在の会長は北海道教育大学副学長 徳永好治先生、事務局は函館八幡小学校 中嶋久教諭。
渡辺は平成8年から会員に登録、オリジナル理科実験の開発、各種理科イベント、サイエンスショーに参加している。
サイエンスデモ:上がれ!ユーカス!
高校理科教師になって10年目という節目に、大学での講義を「非常勤講師」として担当することになりました。
普段の高校の授業に還元できることを第1の目的として引き受けることになったのですが、世の中、そんなに甘くはありません。色々な困難の中、「高等学校業務の支障のない範囲」で(片手間として)「大学の講義」を受け持つ、しかも相手はセンター試験で満点近くとる学生から、中学第1分野がおぼつかない学生まで、イッパヒトカラゲの「必修科目」として受け持つ。目標はただひとつ「物理に興味を持たせること」。
本編にも書きましたが、まさに渡邊の生き様をかけた勝負の4ヶ月間でした。限りある時間の中での学生達との面談、メールのやりとり、様々な価値観を持つ大学の方々とのお話、すべてが初めてのことです。貴重な体験でした。高校教師の枠の中だけでは、また南茅部高校(全校生徒160名、教員数15名)という、小さな学校の中にいただけでは、考えもつかないことを、この4ヶ月間ずっと悩んでいました。
一生懸命でいたい、新しい学問を学ぼう、という学生達、新しい大学をつくろうという気概に燃えた教官達、事務の方々。公立はこだて未来大学はそんな人たちの「殿堂」でした。開学にあたった2000年。新しい理想に向かう、この仕事ができたことを光栄に、そして誇りに思っています。
本編は、私の所属する「HOH理科サークル」の会報に5ヶ月間に渡って連載されたものを、ひとつにパッケージングしたものです。このページの中の写真は、未来大学の石井先生が撮影したものです。大学の講義が高校との関連性を保ちながら、どのようにおこなわれ、科目の選択制が強化される時代に、今後どのように向かわなければならないのか。その参考の一助となれば、私にとって、これほどのよろこびはありません。
私は高校の理科教師です。この経験を生かし、自分の仕事に全力をつくしたいと考えています。
では、ごゆっくりお読み下さい。
サイエンスデモ:TPシートでうなりを見る
高校の理科教員になって2000年の今年は10年目、という大きな節目の年になりました。普段から実験や実習を数多く取り入れ、南茅部高校の生徒全員が理科が好きになるように、科学に興味を持ってもらうように、そして物理だ、化学だ、生物だ、地学だと分類することはしないで授業をやっているつもりでいます。10年という大きな区切りを向かえて(加えて年齢も35歳になりました。あっとそうそう、5月に娘も生まれました。いろんな意味で節目です)、次の展望を・・・。と考えていた頃、私が加入している、とある理科教育に関するメーリングリストで、こんな情報が流れたのです。1999年の夏のことでした。
「来年4月に開学する公立はこだて未来大学の非常勤講師を募集中。担当は『物質と科学』週1コマ。兼任可能。希望者は至急連絡を伊東氏まで」。ふむふむ、物質と科学ねぇ。現代社会のさまざまな物質と科学の兼ね合いについて勉強するのかな?大学については、最近新聞で読んだ位の知識しかないけど、まぁ自分の勉強のためにも「大学の授業」というのを経験してみたいな・・・。これで高校の自分の理科授業が少しでも良くなればいいかな?大学の様子なんかも高校の授業で紹介すればいいかな?では、早速メールでも・・・。
公立はこだて未来大学は2000年4月に開学された、最新の機器、情報設備を備えたまったく新しい大学で、 Future University - Hakodate という名前を持っていますが「システム情報科学部」という単科の大学です(略称はFUN)。しかし将来学科が増えることが予想されています。その学科の中に、日本初の「複雑系科学科(数理、生命、経済系)」そして「情報アーキテクチャ学科(情報システム、ロボティクス、情報デザイン系)」が用意され、定員は80名と160名、計240名。先生方は従来の大学のコネ関連で集められるのではなく、様々な業種の方々(IBMから、科学ジャーナリストから、雪印から等々)で構成され、函館市を含む1市4町の広域連合によって運営される大学です。この公立大学が函館に建設されることは20年来の函館にとっての願いであり、その方向も2転3転しましたが、理工系・情報系(何年か前にはHakodate Institute of Technology =HITという略称まであったそうです マサチューセッツ工科大学MITのもじりか?未来大学は市民の公募で決まりました)大学におちつき、ようやく2000年開学までこぎつけました。その程度のことは新聞で読んでいました。
伊東さん、というかたは全く面識がなく、てっきりこんな非常勤講師を探しているんだから、函館市役所の事務の方かな?程度の押さえだったのです。実はこの伊東さんは「学長」でありました。こりゃびっくりです。学長が非常勤講師を探すのか?市役所へ行って簡単に面談した後、私のホームページをご覧になったらしく(http://www.infosnow.ne.jp/~w_teru/konbu/)話はとんとん進んで、複雑系科学科の学生に対して「物理学入門」を、そして「物質と科学」ではなく、「物質の科学」を選択科目としてお願いできないか?ということになってしまいました。物質の科学では「液晶について」講義して欲しいという学長と美馬先生(情報アーキ)の指定を受け、こちらは選択科目ということで情報アーキ+複雑系あわせて100名程度に対し、液晶だけでなく半導体技術、液晶物性、液晶ディスプレイの工学的な側面、なんてのを高校物理・化学をベースに教えてみようと考えていました。
でも科目2つになると、ちょっと話は別です。南茅部高校の校長先生とは、まぁひとコマくらいなら、午前中で終わるし、2000年はHR担任は絶対ないし(1999年がちょうど3年生の担任だったもので、次の年はHR担任はないのです。)高校の業務に支障はないだろう、という予想を立てていたのですが、2つですと、話がややこしくなってきます。公立高校教諭は地方公務員ですから、某新聞のキャンペーンのおかげで、副収入チェックがきびしい世の中です。北海道教育委員会に問い合わせ、教育長の許可を得て、何とか非常勤講師として働けることになりました。しかし、そのとき釘をさされています。「許可は半年だけ、年休処理で行くように、もし来年も引き続き行う場合は減俸になります。通年であれば許可はできません」ということです。なんでも30年ほどまえ札幌を中心とする理科の先生方が北大の方へ助手、講師ということで多数出入りしていたようなのです。でもそちらの方に一生懸命になってしまい、高校の理科の授業は休むは、職員会議にも出ないは、本来の業務にものすごい支障がでて、北海道教育委員会としては「常勤的な大学の講師、助手は兼務できない」という申し合わせを作ったそうなのです(特例もたまにあるようですが、指導主事クラスの方が該当するようで、教諭はだめみたいです)。ただし夏期休業中・冬季休業中の大学の「集中講義」については、「校務に支障がない範囲の中で」認められています。大学の非常勤講師を捜すのも、こりゃ大変だな。こんなことやっているから大学と高校の風通しが悪くなるんだ。高校の授業で培った中身を大学で教えて何が悪い!!教育大だって現場の高校や中学の先生方の講義を聴いた方がよっぽどためになるだろう!!、と思ったところでも、悲しいかな公務員の肩書きが重くのしかかってきます。
さて、物理学入門のイメージとは何でしょう。まがりなりにも「複雑系科学科」です。現在もっとも先進的な学問であり、数理カオスの世界、フラクタル図形に代表されるように数式はバリバリ使うし、物理だって基本中の基本。古典力学、熱統計力学(全体を扱う複雑系にとって統計力学の考え方は必修!)、波動・電磁気当たり前、ベクトルテンソル、複素関数、線形どころか2階非線形微分方程式をバリバリといて、そいつをコンピューターでがんがんシミュレーションする。大学院で学ぶべき内容を学部レベルで学習する現在最もトレンディーな理工系です。学科80人の入学者のうち、いくら物理が高校で履修されなくなってきたとはいえ、ほとんど全員が数学はI,II,III,A,B,Cを履修してくるだろうし、高校物理IB,IIをとっているだろう。少なくとも数理をやらなければならない、という覚悟はあるだろう、と秋くらいに考えていました。伊東学長からは「学生達を物理の世界に巻き込んで欲しい。物理を好きにさせて欲しい」という指示だけうかがっています。ちょうどこのとき教育大の田中先生と雑談し、「渡辺さん、何教えるの?」という問いに「高校物理は1、2次元的な動きの公式しかやらないので、3次元的に膨らましたベクトル解析を基本に、高校物理へフィードバックするような物理を教えたいです。あと、コンピューターネットワークがとてもすごい校舎らしいので、シミュレーションを多数やってみたいな、と考えています。」と答えた覚えがあります(平和だった・・・)。
しかし、ふたを開けるとびっくりです。世の中、ここまで物理が迫害されているとは思ってもいませんでした。4月に開学し、いざ教壇に立って80人に対して行ったアンケートを見ると・・・物理は1/3の学生が履修していません。残り2/3でも1/6が物理IBまでしか履修しておらず、物理IIまで履修しているのは40人。これはたまげました。しかし学生に罪はないのです。高校で物理が開講されていないのがほとんどなのです。調べてみると、全国のすべての高校で物理が開講されているのは1/5程度、しかも選択として細々と生き残っている感じです。全高校生の10人に1人しか物理をとっていない。中学第1分野で終わっているのですね。調べてびっくりでした。小さな高校にいると、「進学校や大きな高校ではちゃんとやっているだろう」と思いがちです。私が高校生のときは「理系ならば物理、数学は当然。物理化学は王道で、物理生物・私のような物理地学(地球物理へ進んだのでこんな形でした)は邪道」ということは「当たり前」だと思っていたのですが・・・。また進学校での2年生からの理系文系への分割の時、理系は物理、文系は生物というように今はくっきり分かれていますね。物理をとると生物を知らない、DNAもヒトゲノムの知らない、生物をとると物理を知らない、エネルギー保存や万有引力も知らない。世の中どうなっとるんだ?噂では聞いていましたが、事実そのような学生に対し、物理学入門で何を教えればいいのか。ピンからキリまで差のある学生に対して物理を好きになるような講義とは何か。くれぐれもここは強調したいのですが、物理が嫌いで物理をとらなかった学生は、ほんのごく一部です。とれなかった、なかった、というのが正しく、それによるピンキリです。勉強ができなかった、のピンキリではありません。0か1かの違いです。
ちょっと片手間、と軽く考えていた講義が、今までの10年間の理科教師、物理教師生活の成果をそそぎ込む、まさに渡辺の生き様をかけた講義をせざるを得ない状況になってしまいました。かたや大学センター試験で物理を満点近くとる学生から、中学第1分野もおぼつかない学生まで、ひとつの教室の中で、90分授業をしなくてはならない・・・・。
毎週水曜日9:00〜10:30まで「物質の科学」10:40〜12:10まで「物理学入門」2000年4月から7月までの4ヶ月間。いよいよはじまりました。
さて、私はどんな講義を彼らにやってみたのでしょう。
サイエンスデモ:プラスティックばねで縦波横波
先月の会報で講義を持つ経緯までお話ししましたが、今回はその中のひとつの「物質の科学」の講義内容を書きたいと思います。インターネットなどで、各大学の「物質の科学」という講義名を調べてみたところ、だいたいは「高分子化合物を教える」ことが多いようです。また実施している学科も「化学」に関する学科が多く、理系大学の教養科目として設置しているところはないようですね。最初、学長やその他の先生から言われたのは「情報分野で活躍している物質の特性を整理して、21世紀に向けての新しい素材を紹介する」という漠然としたもので、例として「液晶」があげられていました。液晶については、科学の祭典で札幌啓成高校の石川先生が好んで演示されていたものもありますし、石川先生から個人的に小さな液晶ディスプレイをもらっていました。でもこんなたった一個でなにができるかな?とも考え、液晶だけで13回(4月〜7月まで)の講義が持つはずもないや・・・ということから、「半導体」についても教えてみよう、と考えたのです。「物質の科学」は複雑系科学科、情報アーキテクチャ学科の両方の教養科目であり、自由選択の中のひとつなので、履修者は100名程度。一人一人実験なんてのはできないですが、演示や、講義室での大きな画面のプロジェクター(2面装備)で実体投影、スライド、ビデオを自由自在に見せることができるので、それを駆使して講義を組み立てました。
また、私のインターネットホームページに「物質の科学ホームページ」を開設。その中で、来週の講義メモ(文章のみ)、講義関連ホームページへのリンク先紹介、質問受付、関連図書の紹介、講義予定を掲載し、学生支援のページを作りました。講義の連絡などもすべてこのページでおこないます。非常勤講師ならでは、未来大学ならでは方法です。だって全員ノートパソコン持ってますし・・・。
シラバスへのせた、テーマ(目標)は
「情報化社会の中核をなす物質である半導体、液晶などの基本性質を学ぶ」
・・・「20世紀の科学は物質の科学であった。特にミクロの物質世界の知識がもたらした人間の自然観の変革と技術革新について紹介し、学生に常識的自然観の変革を促す。物質科学の進歩がどのように情報科学の進歩に係わっているかを説明し、21世紀の物質科学の展望とそれに伴う情報科学の進歩の夢を学生に議論させる。特にこの講座では、革新的なコンピューター画面を作り上げた、固体と液体の中間物質である「液晶」と、コンピューターの高速処理を実現した「半導体とその技術」について、また、日常的に使用されている「新素材」などを、高校までで学習した化学分野を基礎に、体系立てて学ぶ。」
という感じです。
講義中は、絵の豊富なテキストを大写しにして、学生にはその絵のコピーを配布し、物質の科学ホームページに掲載した講義メモを参照させながらすすめました。朝9:00〜10:30までの講義なので、最初にオープニングビデオを用意し、今日の講義の概略を映像でしっかり頭に入れてもらいます。ビデオは今まで私がストックしていた「NHK教育高校物理、高校化学」「サイエンスアイ」「所さんの目がテン」「CSサイエンスチャンネル」などから用意しました。講義メモは今日の講義が終わってから、すぐ翌日には次週の分をアップして、予習ができる体制になるよう心がけました。ネット状の制約があるので、文章だけしかあげれませんが、絵の部分は他のページへリンクさせることでイメージ的な部分を解決しました。
第1回 :半導体とは何か
○オープニングビデオ=様々な半導体センサーと新しい物質
(赤外線を使った判別、重力、視覚センサー・アラミド繊維・水素吸蔵合金)
○講義内容=導体・半導体・絶縁体・帯電・電圧・電流・真性半導体・不純物半導体
○講義関連ビデオ=プラズマ、半導体の電子配置、ICの中の電流の動き
第2回 :半導体の構造
○オープニングビデオ=電気の歴史・温度と抵抗・真空管からICへ
○講義内容=オームの法則、共有結合と金属結合、バンドギャップ(フェルミ面)
○講義関連ビデオ=N型・P型半導体、電気とナマズ、サーミスタの構造
第3回 :半導体を使った部品たち
○オープニングビデオ=STM(トンネル走査型)フランクリン、ガルバニとボルタ
○講義内容=真空管、ダイオードの整流作用、トランジスタの増幅作用
○講義関連ビデオ=ダイオード・トランジスタの構造
第4回 :いろいろなダイオード
○オープニングビデオ=太陽電池、電子の発見の歴史、長岡半太郎
○講義内容=化合物半導体、LED、半導体レーザー、フォトダイオード、太陽電池
○講義関連ビデオ=太陽電池のしくみ、ガスレーザーのしくみ
第5回 :いろいろなトランジスタ
○オープニングビデオ=マイクロ波の送電、電子レンジの構造
○講義=電界効果、MOSFET(トランジスタ)、NOT回路、半導体メモリー、DRAM
○講義関連ビデオ=静電分極、静電フィルター、コンデンサ
第6回 :集積回路が作られるまで
○オープニングビデオ=人工骨、光触媒
○講義内容=ICからLSIへ、インゴットからウェハへ
○講義関連ビデオ=バーチャルリアリティ
第7回 :液晶入門・・・・ここからビデオはちょっと中止
○講義内容=液晶の定義、種類、分類
第8回 :液晶材料
○講義内容=いろいろなモード(TN,STN、TFT、AFLC、FLC、IPS)
第9回 :液晶ディスプレイの原理
○講義内容=TNモード(ねじれネマチック)構造の解説
第10回:液晶ディスプレイの構造と作り方
○講義内容=アクティブマトリックスとTFT画面
第11回:液晶ディスプレイの未来
○講義内容=最新のディスプレイ(プラズマ、フィールドシーケンシャルカラー方式)
第12回:ニューセラミックスあれこれ
○講義関連ビデオ=所さんの目がテン「セラミックス」
○講義内容=ガイシの構造、サーミスター
第13回:プラスティックあれこれ
○講義関連ビデオ=サイエンスアイ「プラスチックリサイクル最前線」
○講義内容=プラスチックの構造、種類、FRP
テキスト・・・半導体関連「ナツメ社 図解雑学 半導体」¥1200
液晶関連「技術評論社 イラスト図解 液晶のしくみがわかる本」¥1380
学生の評判は上々で、出席率も非常によく(常時90人以上)、105名履修し、104名単位を認定できました。(1名は残念ですが・・・)ホームページにのせた講義メモも非常に好評で、文章をカット&ペーストして自分のオリジナルテキストをワードで組み立てる学生も出てきました。積極的に「物質の発展に関するテクノロジー」を身に付けようとしています。学生からの終わった後のアンケート(すべてEメールですが)をちょっと紹介します。強制的に出させたものではなく、ホームページのご意見コーナーから彼らが自主的に発送したものです。原文のまま紹介します。
学生は先生・教官のことを「さん」づけで呼びます。いいことだと思います。感想にある「サイエンスデモ」は昼休みに私がやっていた公開実験ですが、詳細は次回以降に譲りましょう。 この科目だけなら、私の知識の範囲の中でできたのですが、もうひとつの「物理学入門」がネックでした。それは次回へ!!○大変面白く勉強することができました。物理の授業経験がなく,最初はすごく不安で前から物理は黒板に公式がずらっと並んでわけがわからなものと思っていたんですけれど,その思いを一新しました。この分だと物理アレルギーは出なさそうです。どうもありがとうございました。これからも高校生,大学生の理科教育を支えてください。 =====「物質の科学」に寄せられた学生達からのメール=====
○先生の物質の科学とてもよかったです。特に、印象付けのためにビデオを見せてくれた事と、何よりも出来うる限り本物(サイエンスデモも含んで)を見せてくれた事がよかったです。私が高校にいたときの工業科の先生に、「論理ばっかし知っててもいざとなると何も知らない学生ばっかりになってしまった」ということを言ってくれた先生がいました。その通りだと思います。物理だっておもちゃに置き換えると「たったそんだけの事か」って言う事が多いのにもかかわらず、論理しかしないためにせっかくのお楽しみのチャンスを失っていると思います。最後に渡邊先生がサイエンスデモで言っていた事、ココロに響きました。来年、先生は来れるかどうかわかりませんが、それでも月一ぐらいでもいいからサイエンスデモをどこかでやって欲しいと思います。頑張って下さい。
○「物質の科学」はとても楽しい授業でした。今までに習ったことのない物質についていろいろ勉強できて面白かったです。自分の知らない物質や、その仕組みなどがわかるのがよかったです。ただ、高校時代に、化学を勉強したものとして授業を進められたときは、ちょっと困りました。私の高校は進学校ではなかったので、授業の内容がそんなに高度なものではなかったです。本当に、化学の基礎しか勉強してないし、勉強しなかった分野もあるし。物理学入門のように、補講など、してほしかったです。先生がとてもお忙しい事は知っていたので、補講でなくてもプリントなど、用意していただけると、とてもよかったと思います。授業はとてもよかったです。特にビデオ上映が。説明だけでなくて、実際見てみないと理解できないこととかありますしね。「物質の科学」を受講して、本当によかったと思います。4ヶ月間ありがとうございました。
○いろいろと楽しい授業だったように思います。普通の高校とかの授業よりも好奇心をそそるような授業の進め方をしていたと思うので、とても良い授業でした。高校の先生もやってるとのことですが、これからもがんばってください!!
○半導体や液晶の知識などほぼ0に近く内容が結構難しかった。はじめてみる言葉がかなり多くて覚えるのがかなり大変でした。でも授業は本当に面白かったと思う。先生のキャラがよかった。サイエンスデモンストレーションは毎回見させてもらいましたが、勉強という感覚を感じさせなく楽しく学ぶことができました。また機会があったらやってほしいなあと思います。
○講義の内容、実験、ともに面白かったです。来年も「続、物質の科学」があれば受講したいです。自分の意見として前半の半導体、液晶を少し短くして新素材の話をもっと聞きたかったです。あと、テレビ番組の紹介もしてほしいです。掲示板で紹介するとか。先生がすることじゃないかな…。先生がいつも見ているものとかを紹介してほしいです。
○講義に使った本をあらかじめ買っておけたらもっと講義が受けやすかったと思います。私は、6月半ばに買ったのでちょっと後悔しました。講義は、ビデオがあるから90分もそんなに長く感じられなかったし、メリハリのある講義で楽しかったです。私にとっては進むのがちょっと早かったです。昼にある実演は、今まで見たことがなかったので、新鮮だったし、良い勉強になりました。
○「物質の科学」を受けて、まず思ったことは、この学校において、このような理科系の教科そのものが、情報アーキにおいて少ないので、この教科は非常にありがたいです。特に、半導体や、液晶についての知識が増やせたことはとてもよかったです。 しかし、他の教科の課題が重過ぎて、あまりこの教科の復習ができなかったのが残念。でも夏休み中に復習を一通りやっておこうとは思っています。この教科に対する意見は個人的にはありません。あえて言うとするならば、この授業方針、授業展開のまま、先生もそのままでやっていってほしい、といういことでしょうか。この4ヶ月間ありがとうございました。またこのはこだて未来大学の校舎で会えたらなぁ、と思っています。
○渡辺さんの講義を受けて、半導体、液晶の基本的な部分は理解できたのですが、発展したことはよくわからなかったです。化学をほとんどとっていなかったためそれに関わる部分もちょっとわかんなかったです。自分のやりたいことは電子工作などのハード関係なので、この講義の知識は役に立ちそうです。だけれど、もう一度しっかり講義を受けたいという思いが残っています。また、何かをやる上で、この講義の内容が必要になったら、今度は自分で本を買って理解しようと思います。ありがとうございました。
以下のページは学生支援用として開設した「物質の科学ホームページ」の一部です。ちょっと見てみてください。
講義メモ、講義関連web page 一覧
アクリルパイプで静電気
さて、今回はもうひとつの担当科目である複雑系科学科80名必修科目の「物理学入門」について書きたいと思います。
はこだて未来大学の大きな看板である「複雑系科学」とは一体なんでしょう?正直なところ私にもよくわかっていません。複雑系という学問体系があるわけではありません。20世紀後半になってクローズアップされた、新しい「科学的な見方」なのです。みなさんサンタフェ研究所って知ってます?主にフラクタル図形の研究から様々な自然現象の複雑な内容を説き明かそうとするところでしたが、今ではそれだけではおさまりきらず、数々の学派に分かれ、複雑系が扱う分野、適応範囲は経済、交通、情報、物理、化学反応、生物個体、生態系、知能、等々枚挙にいとまがないくらいです。このはこだて未来大学では、パンフレットによると、数理・生命・経済の3本の柱(情報アーキテクチャ学科ではロボティクス、情報システム、情報デザインの3本柱)をたて、その道の日本の権威の方々が集結しています。複雑系科学科長は今年京都大学を退官された上田先生(日本複雑系の祖といわれる人物)です。はっきり言ってしまえば、経済、生命系を学ぶ学生に対して「高校物理」のような物理学の知識は、全く必要ありません。物理学的な論理的な思考は必要ですが、具体的にファラデーの電磁誘導云々、なんていうのは活用しないのです。では論理的な思考を教授する「物理学入門」とは何か?非常に悩みました。計算ごりごりか?いやいやこれじゃついてこれない・・・。
理系大学のホームページを見てみると、講義名「物理学入門」では主にベクトル解析を主とする展開で、簡単な古典力学をやっているようです。高校での物理履修者が少なくなっている今、物理って何?という学生が増え、中学校第1分野で学力が止まっている学生に対し、様々な大学が高校物理の補習もやっています(東大も)。工学部、理学部なのに物理をやってこない、そんなことはもう珍しくないのです。
そこで高校で物理を習っていなくても、物理学の大系全体がのぞくことができるような、まさにIntroduction of Physicsになるような「物理学入門」をやってみよう、ということにしました。ブルーバックスのような読み物風の、物理学を楽しんでもらえるような講義を考えてみたのです。その中で複雑系の基礎であるフラクタル、非線形、次元なんて用語も入れたりします。その観点にたって書いたシラバスが以下の通りです。
目標:
高校までの物理学の知識を整理し、複雑系科学を学ぶための必要な物理学の基礎を身につける。
解説:
高校まで学習する「物理学」は、いわゆる「古典力学」「熱力学」「波動学」「電磁気学」「原子物理学」の5単元の基礎基本を、体系立てて組み立てられている。その根本にあるのはニュートン力学と通称呼ばれる理論であり、ひとつの美しい形を完成している。しかし、今日の現代物理は、主に原子物理学に重点が置かれ、また、複雑系物理もニュートン古典力学では説明のつかない現象を探求している。今まで学んできた物理とあまりに相違点が多く、とまどう学生も多いであろう。
その点をふまえ、この講座は高校までの物理と現代物理(複雑系、原子核)の橋渡し的な授業を展開する。初歩的な数学を使い、演示実験を取り入れ、わかりやすく、そしてスムーズに従来の知識体系から移行できるよう、力学大系の完成、振動と波動、形と流れ、熱とエネルギー、電磁気学から相対性理論まで、量子力学から素粒子物理学までの6つの章で授業を構成する。
第1回 力学1
・ガリレオと斜面の実験・重力とサイクロイド・ニュートン対デカルト・重力波の検出
第2回 力学2
・運動の法則と慣性力・コマ・運動量保存の法則・角運動量保存則・ケプラーの第二法則と水素原子
第3回 振動と波動1
・共振と自励振動・横波と縦波・音の反射と屈折・光の粒子説と波動説・波の回折と干渉・光と電磁波
第4回 振動と波動2
・眼とレンズ・近視と遠視・全反射と光通信・光の放出と吸収・レーザー・CD・SOR
第5回 形と流れ1
・ものの大きさと強さ・圧縮と伸び・フラクタル・圧力と大気圧・運動する流体
第6回 形と流れ2
・カルマンの渦・層流と乱流・線形と非線形の微分方程式・乱流とカオス・ソリトン
第7回 熱とエネルギー1
・ファジィ・気体の分子の運動と温度・確率と分子・液体、固体と絶対温度・熱力学第1法則
第8回 熱とエネルギー2
・熱力学第2法則・エントロピー・マックスウェルの悪魔・平均値について・地球の温暖化
第9回 電磁気学から相対性理論まで1
・オームの法則・磁石・電気と磁気・マックスウェルの方程式・ヘルツの実験
第10回 電磁気学から相対性理論まで2
・エーテルと光速度の測定・同時刻・時間の遅れ・ローレンツ収縮
・エネルギーと質量・核融合と鉄の原子核・星の進化と元素の起源
・光の曲進と重力場の時間の遅れ・曲がった時空とブラックホール
第11回 量子力学から素粒子物理学まで1
・ミクロな世界の光と電子・光と電子は確率波・電子の波動性・不確定性原理
・パイ中間子はなぜ質量をもつか・フェルミ粒子とボーズ粒子・超流動・超伝導
第12回 量子力学から素粒子物理学まで2
・トンネル効果とジョセフソン接合・陽電子・ブラックホールの蒸発
・アップクォークとダウンクォーク・クォークの八道説・量子力学の誕生・ベータ崩壊と弱い力
・統一理論の完成・クォークとレプトンの対称性・大統一理論・四つの力、力の進化
いかがです?おもしろそうだと思いませんか?こんな講義受けてみたいな、という講義をやってみるのが一番だろうと考えたすえの結果です。参考本は、日本実業出版社「入門ビジュアルサイエンス 物理のしくみ」木暮陽三 著(¥1300)で希望者には買ってもらおうと・・・。まぁ絵のコピーくらい刷ってあげて、解説とちょっとした計算をホワイトボードでやっていこう、高校物理や所さんの目がテン、サイエンスアイなんかのビデオも多く使って・・・なんて軽く考えていたのです。
さて、第1回の講義がはじまりました・・・・・。
なにか雰囲気が違うのです。高校の物理の最初の雰囲気と。かたやセンター試験で満点近くとる物理の受験の達人から、中学第1分野が大嫌いの学生まで、一派ひとからげの80人すしずめの中講義室は、落ち着きがありません。ざわざわ、ざわざわ。まず人数に対して教室がせまいんですね。またビデオプロジェクターも投影しても薄いこともわかりました。一回目の講義が終わった後、たくさんの学生と話をしました。メールでも集約しました。はっきり苦情を言ってくる学生もいます。「先生の講義はレベルが低すぎる。これじゃ理工系大学との差はひろがるばかりだ」「大学院受験の時に困る」「講義レベルは上位1割がついていければいい」「何をしゃべっているのか、まるでわかりません」「高校物理をとっていない人にも配慮を」「もっと実験をたくさんやって楽しくやりたい」「複雑系に直接つながるような物理を」等々。講義がうるさい事に関しても「こんな学生をいれた大学当局が問題じゃないのか」「先生ももっとテンションをあげて講義してほしい」。おいおい・・・。
まず講義室がせますぎる事が大きな問題だと思い、事務と交渉して「物質の科学」で使用している大講義室(きれいにうつる液晶プロジェクター2面装備、実体投影器付き)で講義をすることにしました。テキストの絵だけでなく、全文のコピーを前の週に印刷し、予習用に渡すようにもしました。そして次の週の講義をつぶして学生にアンケートを実施したのです。
まぁ出るは出るは、「複雑系に来たのは間違いだった」とか「もっと高いレベルの講義を」「あなたは高校教師だから大学の講義は無理でしょう(ムっ)」「高校物理をやってきたらといって極めた人はいないでしょう。高校物理の復習を!」「ここはパソコンを使う大学でしょ。パソコンシミュレーションをもっと取り入れた講義を!」おいおい・・・。南茅部高校の生徒だったらコンコンと話をするところですが。
では、アンケートの結果です。
●問=物理学入門で何を教えてほしいのか?
●答=
1.高校物理の復習(40人)
2.大学初等物理・古典力学(20人)
3.シラバスどおり(10人)
4.パソコンシミュレーション(5人)
5.量子力学などの近代物理学(5人)
個人的にパソコンシミュレーションは大嫌いです。初めに実物ありきですから。やるつもりはまったくありません。近代物理学なんかは個人でやってほしいし・・・・。これらすべての希望をかなえてあげる方法はあるのか?真剣に悩んで悩んで、5月のゴールデンウィークあけに、新設した物理学入門ホームページ(物質の科学ホームページと同様のものをつくりました。)に以下の内容をのせました。
(1)90分講義の前半はシラバス通りにおこなう。簡素な解説とその内容に関するビデオ視聴が中心。前の週に講義内容を印刷したものを配布するので、予習が大前提。本来90分でやるものを45分でおこなう。
(2)90分講義の後半は、理工系大学で使用している物理学概説の講義と同等のものをおこなう。時間の関係で古典力学しかできないが、後期に学習する「ベクトル解析」の予習的な講義にする。別の日に特別補講として複雑系科学に必要と思われる「基礎流体力学」「基礎熱力学」「マクスウェル電磁方程式」をおこなう。教科書は私が北大の時使用していた「物理学概説 上下巻」を使用。渡辺が窓口になり購入斡旋する。
○講義内容:ベクトルとスカラー、運動方程式、ポテンシャル、保存力など(振動までいけない)
○基礎流体力学:圧力、連続の式、ベルヌーイの定理、粘性流体、ナビエストークス方程式
○基礎熱力学:第1法則、第2法則、エントロピー
○電磁方程式:4つの式の解釈と数式的な意味
(3)パソコンシミュレーションソフト(森北出版から出ている2冊)のまとめ買いをスクールパック扱いにして渡辺が窓口になり購入、斡旋する。
(4)前期が終了したあと、夏季休業中に表計算ソフトのエクセルを使ったカオス図形、フラクタル図形、線形・非線形微分方程式の解法、テイラーマクローリン展開のやり方の特別補講を1日かけて実施する。
(5)高校物理の補習を毎週水曜日講義が終了した後、問題集を中心に120分おこない、物理IB、IIの範囲をカバーする(16:30〜18:30)。これに関しては無料ではない。1回の受講につき¥100をいただく(問題集の印刷費)。
○講義内容(1)物体の運動、力とつりあい
(2)運動の法則、運動量の保存
(3)仕事とエネルギー、熱
(4)波の性質、音波
(5)光波、電界とコンデンサ
(6)電流と抵抗、電子と原子
(7)円運動、単振動、万有引力、気体の分子運動
(8)電流と磁界、電磁誘導
(9)交流、電磁波、波動性と粒子性
(10)原子と原子核
よりレベルの高いところをめざしたい人のために(2)を、シミュレーションをやりたい人のために(3)(4)を、高校物理の学習・復習をしたい人のために(5)を、そしてあまり物理をガリガリやらない人のために(1)を用意しました。高校物理の補習は全10回で終了できるようにスケジュールを組んでみました。毎回上映するビデオの編集準備もしなくちゃいけません。南茅部でやっているのは高校物理IAです。IB、IIは教えたことは一回もありません。大学物理もひさしぶりです。墓穴なのか!?・・・。
「物質の科学」もあります。やれるのか?何度も考えて、やれると判断して載せました。そして更にもうひとつ特別講義がおそってきました。一回やったところ、ものすごい好評をいただき、やめられなくなってしまったもの。それが、毎週水曜日12:40〜13:05まで全12回に渡って、未来大学1階のクレーターのようなプレゼンテーションベイで展開された未来大学名物講義「サイエンスデモンストレーション」です。
以下のページは学生支援用として開設した「物理学入門ホームページ」の一部です。ちょっと見てみてください。
1.物理学入門の講義に関連した、web page 紹介
2.物理学入門の参考になる書籍の紹介
3.購入斡旋をした物理シミュレーションソフトの内容一覧表
回転台と車輪でジャイロ効果
さて、今日のお話は「サイエンスデモンストレーション」です。担当した講義は「物理学入門」と「物質の科学」でしたが、その講義の中で実験をやったとしても、100名近くの大講義室の片隅でチマチマ状態になってしまうので、まったく効果がありません。そこで、講義が終了した直後、12:40〜13:05までの25分間、未来大学1階のプレゼンテーションベイで、今日学習した内容に直結する「演示実験」を学生達の前で披露し、また体験してもらおう、というのが目的で始まりました。物理学入門のスケジュールは前回書きましたが、その内容にあわせて組み立て、渡辺得意の「話術」と「実験組み立て」「ストーリー的な展開」を重視して、やってみたのですが、これが大好評!学生どころか、上田複雑系学科長、伊東学長も含め、未来大学の全員が来ているのではないか?と錯覚するくらい(常時100人以上)の参加者がいました。このプレゼンテーションベイですが、1階のど真ん中にありまして、赤緑青(RGB)色をしたのクレーターのようなものです。まさに私のために設計してくれた場所のようなもので、なんと未来大学の設計者の方から絶賛を受けてしまいました。設計者曰く「いや〜こんな風に利用していただけるなんて・・・イメージ通りです。」。しまいにゃ未来大学のパンフレットにも載せよう、なんて意見もありましたが、さすがに単年度契約の非常勤講師がパンフに載るわけにはいかないだろう、ということで丁重にお断りしました。
では、内容を紹介しましょう。全12回(!?)です。
(1)慣性の法則・輪と鉛筆
・風船付きミニホバークラフト
・人が乗れるホバークラフト![]()
自作のホーバークラフト
(2)角運動量保存の法則・車輪と回転台を使ったジャイロ効果
・鉄アレイで角運動量保存の体感
・ベンハムのコマ
・ユーカス
(3)波と光・プラスティックばねを使った横波・縦波
・牛乳パックカメラ
・虹ビーズ
・チオ硫酸ナトリウムで青色散乱
・セロテープを何重にもはったプラ版を偏光板で見る
・回折格子レプリカでヘリウムのスペクトルを観察
(簡易暗室用意)
この回でNHKの取材を受け、様子が全道
放送されました。気軽に引き受けたのですが、
その放送が大きな問題へ発展します。
それは次回にでも書きます。
(4)電波・誘導コイルを使ったヘルツの実験
・懐中電灯で光通信
・LEDフォトダイオードを使った光通信
・ファイバーケーブル
・リモコンの赤外線を太陽電池にあてる
・殺菌灯で光電効果
・ブラックライトで蛍光物質とお札を観察
自作簡易分光器で観察する学生達
(5)音・あんま機を使った定常波をストロボで見る
・うなり棒で開管の定常波
・ベースを弾いて弦の定常波
・ペットボトルとアクリルパイプで閉管の定常波
・ペットボトル8本でドレミ笛
・縞々パターン回転でドレミ
・○私の演説:その1「大学生とは?」
この演説を含めたデモを市議会議員さんが
見て、これまた偉く感動したらしく、私に握
手をもとめてきました。
このときの名刺交換で科学の祭典の出資関
係に一筋の光が!!
(私は科学の祭典函館大会の事務局長なのです)。
フフフ。作戦成功!
(6)圧力・エアフレッシュを使った簡易真空実験
1.お湯沸かし
2.風船膨らまし
3.マノメーターでトリチェリーの真空
・10mの水柱
これは複雑系の学生のリクエストに答えたデモです。
学生「口にわっかのあとがつくくらい強くコ
ップを吸い付けるときの中の空気の圧力
は0ですよね?」
私 「いいえ、0.9気圧くらいですよ」
学生「うそでしょ?あんなにすいつけるのに!
実験で確かめられないんですか?」
私 「じゃみせてあげよう」
っていう感じでこのデモが決まりました。
(7)流体・ベルヌーイの定理=扇風機の上に紙風船を浮かす
・掃除機の風でボルタ振り子で使う鉄球を浮かす
・漏斗+ゴム管に口から空気を吹き込みピンポン玉を浮かす
・逆さにしても落ちない
・マグヌス効果=プラスチック輪・植物の種が空を飛ぶ
・トイザラスのおもちゃの飛行機・ヘリコプターを飛ばす
・熱力学:ペットボトルに雲(断熱膨張)
(8)電磁誘導・紙コップスピーカー、なんでもスピーカー ・紙コップマイク
・重コイルで相互誘導
・クレーター全域を使った大型コイルで相互誘導
・縄跳び発電、自転車発電
この回を函館市青年会議所の方々が見て、
えらく感動したらしく、函館夜景の日のイベ
ント(青年会議所50周年記念事業)の一環
の理科実験教室を私が担当することになりました。
(9)磁石・本多光太郎の話
・ネオジウム磁石を使って
(お札も動く、シャープの芯の反磁性、
水の磁性、銅パイプと渦電流)
・キュリー点
・ニクロム線に交流を流し磁石を近づけ定常波を作る
・地下鉄のキップの裏
・ユーカスの台の磁力線をモールで見る
・フロッピー・カセットテープをくっつける
・磁性体を削り出す。
(10)共振現象・共振振り子、磁石の共振振り子
・LC回路(バリコン・オシロを使って波長が変わることを見る)
・ミクロの世界
・・・光学顕微鏡で唾液染色体
・・・鉱物顕微鏡で花崗岩
・・・金属顕微鏡でCDの裏)
サイエンスデモの参加者は
常時100人以上
(11)液体窒素・二酸化炭素とドライアイス
・酸素と液体酸素
・マシュマロ
・超伝導物質とマイスナー効果
(12)惑星の運動・自作エアテーブルを使った惑星の楕円運動・円運動・ラザフォード散乱
・自作GM管を使って放射線を聞く(線源=ウラン、ユニフレーム社マントル)
・○私の演説 その2 「物理学とは何か?」
最初は少なかったのですが、だんだんと欲が出てきてしまい、量が増えていきました。代表的な演示実験を載せています。もっとやったはずですが、すいません、忘れてしまいました。毎回毎回必死だったもので・・・。
このサイエンスデモはすべて講義と連動しています。講義でやった内容を、その直後にデモで見せたり体験させていました。決して無計画にやっていたものではありません。講義と遊離した実験は単なる遊びになってしまうからです。このデモは学生はもとより未来大学の先生方がまず驚きました。「よくまぁ、次から次へと出てくるもんだ。」「これをビデオに撮っておけばそのまま売れるぞ。」でもよく見ると科学の祭典で見たことのあるものばかりです。オリジナル実験はほとんどありません。
デモが終わってから学生達は午後の講義へ行ってしまいますが、終了後30分位、いつも先生方につかまってしまい説明を求められます。最初は私の持ってきた実験道具を「おもちゃ」と言っていた未来大先生もいましたが、最後には「作品」と言っていたのには少々笑ってしまいました。一番最後まで食い下がって質問したのは、以外にも年輩の先生方でした。「そうか、こうやって教えるのか。」手段がわかればあとは組み立てです。あと一般の市民の方もたくさんいらしていただきました。その中で毎回常連になったお母さんがいます。科学の祭典にも顔を出していました。
サイエンスデモンストレーションというものは「百発百中」「一目瞭然」「原理簡単」でなければいけないと思っています。意味のない羅列もただ混乱するだけです。実験を数多くやりゃいいっていうもんじゃありません。研究大会の全国の先生方の実践を見ていると、特にそれを強く感じます。実験はやらないよりはやった方がいい、というものではないはずです。教科書に書いてある2次元情報ではわかりにくいから、その理解を助けるために実験をやるのでもありません。そういった考えの先生がいかに多いか。そしてそれを助長するような発言・番組がいかに多いか。嘆かわしいです(これについても何かの機会に書きたいと思います)。
このデモで最も気を付けていたこと。それはストーリー性です。それには「話術」が大変大きなポイントなのです。未来大学には盲目の先生がいらっしゃいます。その先生も毎時間「見に」ではなく、「聞き」にきておられました。先生曰く「渡辺先生の話を聞いていれば、たとえ目が見えなくても、その現象が頭に浮かぶ。素晴らしい。」・・・照れてしまいます。毎回メモ程度の原稿を用意し、頭の中でストーリーを組み立てて「演出」していました。前日(火曜日)の夜9時くらいに未来大学へ行き、実験道具をセットし、調整します。当日のデモは百発百中でなければいけません。帰宅したのは午前2時というときもありました。
でも、なんだかんだ言っても一番楽しんでいたのは、かく言う私本人です。こんな経験はめったにありません。毎週がチャレンジです。25分間のサイエンスショーを講義と関連づけて、12回連続で行う。しかも本来の高校授業の「片手間」でやらなければならない。今までの実験の蓄積と科学の祭典で養われた「話術」のお陰で乗りきりました。
さて、デモの中で私は2回ほど演説しています。5月中旬の1回目は学生とのメールの中で、「大学の講義全部が難しくてついていけない」「この大学に来たのは間違いだった」という悩み相談が多くなり(高校教師ということで話しやすかったんでしょう、多くの学生から相談を受けました)趣味のベースでソロを披露した後、こんなことを学生全員に向かって話したんです。
要約するとこんな感じでしょうか。「今大学と高校との差に押しつぶされそうになっている学生はたくさんいるでしょう。一人じゃありません。たくさん、そして全国にもたくさんいるのです。私もそうでした。大学の勉強の壁はとても高く、厚く、呆然と見ているだけの人もいるでしょう。あせる必要はないです。人にはそれぞれペースがあります。でもチャレンジする姿勢は持ち続けて下さい。遊びも学びも120%だ!」
学生からメールがどっと来ました。ちょっと紹介します。
学生1開学間もない学校は、先輩からの情報もなく、試行錯誤の連続です。先生方も一生懸命で、非常勤講師としても十分それはわかります。でもなかなか方針が決まりません。日本で一番最初の複雑系学科ということもあります。そのゆらぎが学生達も不安にさせていると考え、またちょうど5月病の時期ということもあり、私の人生観も踏まえて演説しました。血管がぶちきれそうになるくらいテンションをあげて、学生達に訴えました。
「昨日の、サイエンスデモに参加しました!なんか、久しぶりに「大人」を見たようなきがします!なにごとにも、全力でやれという言葉がすごく感動しましたと、同時に、いまなんにも、目標がなくただ毎日なんとくすごしている自分には、少し痛かったです・・・・・」
私の返事
「ありがとう。すごくテンション高かったけど、伝えたかったのはひとつだけ「学びも遊びも120%」です。未来大学の先生方に比べたら、私はまだまだ鼻たれ小僧です。私だって大学時代いつも全力だったわけではありません。でもほんの些細なことから、きっかけが産まれるものです。ゆっくり待ちましょう。今はゆっくり科学、物理、数学の本でも読んで、いつか来るその日に備えて「知識を蓄える」ことです。」
学生2
「昨日の講義&サイエンスデモうけて思ったことは自分はまだなんにもしてないです・・・・そんなうちから逃げようとしてました!だから、昨日逃げるのは簡単だって先生に言われたときは自分が恥ずかしくなりました。とにかく、どこまでやれるかどうかわからないけどやります!いろいろ、アドバイス等ありがとうございました!」
私の返事
「人にはそれぞれペースがあり、覚えようとする分野にも差があります。周りはとても優秀に見えるものです。でもそんなことはありません。みんな焦っています。先生にはわかります。みんな悩んでいます。やめようかと思っている学生もたくさんいるでしょう。レベルが高すぎる。逆に低すぎる。私はいろんな学生と面談しました。15人くらいかな?本当に十人十色です。あなただけではありません。このはこだて未来大学は、先生もみんなに言いましたが、本当に素晴らしい大学です。こんな校舎は、日本のどこにもないでしょう。やめるなんてもったいないです。他の大学はぼろぼろで、教官達も熱心ではありませんよ。更に自分の努力が必要なのです。最大8年かかったって、いいじゃないですか。先生も大学を1年留年しました。週に1回しか来ない非常勤講師は、これくらいしか言えませんが、ゆっくり知識をつけて下さい。そして、自分のもてる力を最大限発揮して、力一杯生きて下さい。精一杯生きて下さい。」
サイエンスデモの一番最後の回には、別の観点から演説をしました。複雑系が多岐に渡りすぎ、物理学を軽視する風潮が学生達、教官達の間に流れたと感じたのです。今もそうかもしれません。上田学科長と色々話をする中で、それを深く感じ、最後のデモでそのことを伝えようと思ったんです。これは完全に原稿を用意しました。
このサイエンスデモでは、必ず実物を見せました、物理学入門・物質の科学との関連を重視しました、折に触れ科学者の連綿としたネットワーク、特にその中でも理化学研究所、日本の科学者を紹介してきました。これを聞いた学生からこんなメールが届きました。
19世紀の終わりには「科学はもう終わりだ」と言われていました。でも、レントゲンによるX線の発見、ベクレルによる放射能の発見、オットーハーン、マイトナーによる核分裂の発見、フェルミ、オッペンハイマーらのマンハッタン計画、原爆の製造に代表される核物理が花を咲かせました。まさに20世紀半ばの自然科学は「物理帝国」に支配されていたのです。それはなぜか?。新しい科学の見方がそこにあったのです。アインシュタインによる相対性理論、シュレーディンガー、ハンゼンベルグ、ディラックによる量子力学、素粒子物理学。1950年代の学生達はこぞってこの「きらびやかな」世界へ飛び込んでいきました。ディラックの原書を読みふけ、沢山の素粒子を作りだし、ごく一部にしかわからない高等な数学を使い始めました。
とかく物理というと、客観的なデータ処理があり、数学手法を使った解析があり・・とまるでそこには人としての情がないように感じられます。でも本当にそうなんでしょうか? 物理学発展における過去・現在・未来の時間の流れは、科学者の「情」の流れだと先生は考えています。デービー、ファラデーの師弟関係、ボルタとガルバーニ、ニュートンとホイエンス、ニュートンとデカルト、フック、ボーアとアインシュタイン。論争はしていましたが、お互いに尊重、尊敬しあっていたのも事実です。認め合っていたのです。その連綿と続く情の支え合い、ぶつかり合いが、物理学を発展させてきたのです。物理が無機的なものであるとすると、ここまで人を引きつけ、ある時はボルツマンのように命を奪い、というものは絶対生まれないはずです。
物理学には、もう一つ大事な四方八方、空間の広がり、というものがあります。それは数多くの物理関連法則に対応します。ガリレオ、チコブラーエ、ケプラー、ニュートンによる重力の考え、マックスウェルによる電磁場の統一、ワインバーグらによる弱い力と電磁気力の統一、強い力、弱い力、電磁気力、重力の統一(これはアインシュタインの夢でした。死ぬ直前まで彼は計算していました)。普遍性とよくいわれる側面がこの部分です。
古来中国では「宇=空間の広がり、宙=時間の流れ」をさすそうです。決して天空を指すのではありません。人をとりまく時間も含めた森羅万象が「宇宙」なのです。まさに物理学とは「宇宙を探究する学問、そしてその探究方法は自然科学の土台」なのです。21世紀には力の統一、そして最後に残された謎=時間と空間が統一されるでしょう。
今、20世紀の終わりです。19世紀と同じように再び物理は終わりだ。バイオの時代だ、と言われています。科学的に探究する土台が揺らいでいます。ブラックボックス化があまりに進みすぎたのです。でも現在の日本の繁栄は高度経済成長時代に、高校生で物理全員必修の時代の人達が作り上げたのです。みんな物理を学び、当然のように実験をし、科学的にデータをそろえ、考察し、暗記ではなく頭を使いレポートを書き・・・ということを当然のように高校でやっていたのです。今ではパーツを集めてラジオを組み立てるラジオ小僧、機材を買ってソフトから組み立てるマイコン小僧がいなくなっってしまいました。買った方が安いんです。教育課程の大幅な変更、選択制が強化されました。化学IAと地学IAだけで高校を卒業し、理系大学へ進学できるようになってきました。物理と生物は同時に履修できなくなりました。物理を知っていても生物を知らない。ゲノム・DNA・ATP・すべり・・・全然知らない。みんな考えなくなってきました。受験につかりきってしまいました。日本全国で高校生達が工夫をしなくなってきました。
中国・インド・韓国が今物理学へ重点をおいた教育をやっています。やがて台頭してくるでしょう。日本はそのとき大丈夫なのでしょうか?世界は平和、人類みな兄弟、なんてのは企業競争には関係ありません。知識を得ることは、本当はとても楽しいことなのに・・・。物理の高校教師として「憂い」は隠せません。
でも今、新しい科学の見方=複雑系という見方が世界に脚光をあびています。ニュートンがアインシュタインが切り捨てた微少項、乱雑さをも記述することができ、コンピューターでシミュレーションすることができる活気的な見方です。でもそれは特別な見方ではありません。物理学の王道=力学・熱力学・波動学・電磁気学・核物理・量子力学・素粒子物理の上に立脚してこそ価値があり、意味がある、と先生は考えています。そこを踏み外したとき、新しい見方は科学ではなく、オカルト・宗教の世界へ暴走する危険さえあるのです。
決して足下がゆらいではいけません。きらびやかな世界に踊らされてはいけません。基礎基本を固め、本を読んで知識をつけ、友人達、先生達と議論しよう。交流しよう。孤立しちゃだめだ。深めよう。そして暗記という受験の電極をはずそう。新しい見方は、ちょっとしたことで「井の中の蛙」になってしまう。
物理学は深く、広い。
そして、その深さを、広さを考えられる「人」は素晴らしい
人が作る、お互いに生かされている「社会」はもっと素晴らしい
人を生命をとりまく自然は素晴らしい
地球は素晴らしい
宇宙は素晴らしい
余計な邪念を入れず、「素直」にそう言える。
そんな「人」になってほしい。
「物理学入門」で伝えた「小さな小さな炎」を胸に
大学を卒業し、この函館から、日本へ、世界へ
複雑系という新しい見方を持ち
羽ばたいていくことを高校の一教員として祈っています。
それでは先生は高校へ帰ります。
今までどうもありがとう
講義は終わりました。
さようなら。
「不真面目な学生でした。何度か遅刻をしました。何度か講義中に意識がなくなりました。一所懸命でありたいといつでも思っています。第一に学問をすることを目的に大学へ来ました。私は物理学科志望でした。幸せに生きるためには主体的に生きよう。そのためには生きている状況の認識を深めること、その行為過程自体が必要であろう。まず、てはじめに物理学をやろう。と思ったからです。けれど、今期最も内容の濃かった本講義への取り組み方が生活における主体性のなさを物語っています。大学在籍中に物理学だけは徹底的に学ぼうと思っています。なのに、この前期、日常生活に追われ、全くに堕落してました。デモンストレーションで『人間こそはすばらしい』と仰られた。その言葉が重く感じられます。」
演説中、あの常連のお母さんが泣き出してしまいました。学長も学科長も、学生一人一人がみんな聞いています。この演説が終わった後、大学全体から拍手・拍手・拍手。まさに全員かと思われるくらいの拍手に囲まれ、不覚にも(また)泣いてしまいました(祭典の閉会式でも・・・)。
非常勤講師の契約は7月いっぱいで終了でしたが、今でも毎週水曜日夕方6時から8時まで、20名程度の学生を対象に「電磁気学」を教えに未来大学に行っています。リクエストがあったもので・・・。
随分長くなってしまいました。申し訳ありません。次回は未来大学学生事情、彼らとのお悩み相談録を紹介します。乞うご期待!
スライドマウントに回折格子レプリカ
みなさんこんにちは。このシリーズも5回目を数えました。以外と長編になりましたね・・・。毎回毎回書き込む量が多くなってきてしまいました。少し反省しています。と言いつつ、今回も長い!!さて、今回は「未来大学学生事情」について書きたいと思います。
「システム情報科学部」、またはこれに類する名前の学部の大学は、押し寄せる情報化の波の中、全国にたくさん建設され、既存の大学の中にもコース的に設置されたりもしています。しかしその中に「情報アーキテクチャ学科」「複雑系科学科」がある、ということに???という方も多いでしょう。何をやる学科なんだ?という疑問にお答えするために、最近(2001年1月)制定された学科目標を(開学当時の理念はパンフに載っていますが、具体的ではないので)、紹介します。あぁ、こういった学生を育てたいんだ・・・というビジョンをまず、知っていただきたいのです。
【複雑系科学科】
物理・化学・生物・情報科学・経済などの既存分野では解決できないような複雑さをもつ諸現象を、コンピュータを使った数理科学の手法や新たなものの見方を導入して理解し解明していく能力を育てる。
(1)複雑系科学コース・・・複雑系科学を切り拓く
情報処理技術の知識をもち、先端的な複雑系科学の理論と応用を展開できる専門職・研究者を育成する
(2)システム科学コース・・・複雑系の考え方を情報システムに生かす
複雑系の考え方についての知識を持ち、情報科学、情報工学、人工知能についての技術と知識を身に付け、先端的な情報処理の応用を図ることのできる技術者と研究者を育成する。
【情報アーキテクチャ学科】
情報科学、情報工学を核とした既存の情報系カリキュラムに加え、CG、ロボティクスなど、情報の「もの作り」技術、そして認知心理学、デザインを核とした「人との関係」の科学を教える。人とコンピュータシステムの新しい関係を切り開いてくれる人材を育てる。
(1)知的システムコース・・・知的なシステムの未来を学ぶ
情報科学、情報工学、そして認知科学をベースに、人工知能やロボティクスについての知識と技術を身に付け、先端的な情報処理システムの応用を計ることのできる技術者と研究者を育成する。ハードウェア技術も同時に履修することで、機器組み込み応用システム、ロボット、人工知能システム、高機能ソフトウェアなどの開発・研究できる人材の育成に重点をおく。
(2)情報システムコース・・・人とシステムをつなぐ情報技術を学ぶ
情報科学、情報工学、そして認知科学をベースに、コンピュータシステムそして人間とコンピュータとのインタラクションについての知識と技術を身に付け、先端的な情報処理の応用を計ることのできる技術者・研究者を育成する。ネットワーク(インターネット)応用システム、オペレーティングシステム、プログラミング言語処理系、インタラクティブシステム(ヒューマンマシンインターフェースを含む)その他、先端的応用ソフトウェアなどを研究・開発できる人材の育成に重点をおく。
(3)情報デザインコース・・・情報デザイン分野の先駆者を育てる
造形・音楽などの表現方法、デザイン理論、ヒューマンインターフェースをベースに、情報処理や認知科学についての知識と技術を身に付け、先端的な情報処理の応用を計ることの出来るデザイナー・研究者を育成する。特に情報デザインの分野を切り開く人材育成の重点をおく。
ちょっと長くなってしまいました。共通していることは「既存の研究→応用・活用する能力→新しい分野の開拓者の育成」に大変重点を置いているということです。従来のその分野だけにしかなかった考え方を改め、、各領域の垣根をなくし、様々な考え方を導入していくことなのですが、ここで学生を含め、様々な解釈があるのです。
こんな学生とのやりとりがありました。5月くらいでしたか・・・。
サイエンスデモンストレーションの後、私は必ず「科学的にものを見る目を持ち続けて下さい」という言葉で締めくくっています。これは私の物理・科学教育の信念に通じる言葉です。その直後ある学生から、こんな意見を言われてしまいました。「先生のやっている物理・科学は従来の科学ですよね。一般科学ですよね。私たちは特別な科学をやりに大学へきたのですから、あの言葉はやめていただけませんか?」・・・???特別な科学ってなんだ? つまり従来の科学では説明のつかなかった、またはまったく新しい分野を学ぶにあたって、既存の知識はじゃまになるだけだ。新たな発想が大切だ、ということでしょうか?パイオニアにとって今までの人類が残した最大の遺産である自然科学は不要なのでしょうか。
別の観点の考え方もあります。
従来のものを尊重しなければ、それを打破することもできない。新しい分野を開拓するにあたって、ひととおりでも、さらっとでもそれらをなぞることは十分に意味がある。その中で見落としてる、または削除した項目の中に、これから探究しようとしているものも眠っている可能性がある、というものです。
またまた別の観点です。
社会に出るにあたり、やっぱり必要なのは「実学」だ。実際に使う学問だ。従来の物理の知識は、科学の知識は、私の進路にまったく関係ない。万有引力の法則を知っても飯は食べていけない。
開学というものは、ここまで揺れるものか、と正直思いました。今まで高校教員として考えていたあたりまえの価値観が、様々な観点からつつかれます。私も非常に揺らぎました。非常勤講師がそこまで考える必要はない、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、引き受けてしまった責任というものがあります。高校は当然のことながら、私が転勤してくる前からカリキュラムがあり、生徒の様子もわかっており、授業にもある種の「強制力」があります。複雑系科学科、情報アーキテクチャ学科の各コースの目標は決まっています。そのような人材を育成するため、「何を教えなければならないのか」、色々な先生方とも相談しました。HOHでも例会のときみなさんに聞きましたよね。複雑系科学科の先生全員とお話しし、前々回の会報に載せたような講義内容にしました。
見切り発車で4月に始まった「物理学入門」「物質の科学」「サイエンスデモ」ですが、学生達の動揺は、見えないところでドンドン広がっていきます。入学時は、ただ新しい校舎だから、新しい分野を開拓するから、という消極的な理由で入ってきた学生に、カリキュラム・講義は容赦なく難問を突きつけます。「複雑系科学は文系と理系を融合したような科学」という今から考えれば???というキャッチフレーズで飛び込んできた学生もいます。数学、物理などの差はものすごいものがあり、だんだんと相談メールが多くなってきました。わずかな合間を縫った学生との個人面談も20人位になりました。
学生Aさんから
常用対数と自然対数という言葉さえ初めて聞きました。あと、内積ベクトルなども、これから、どんどん難しくなるんですか?ちょっと、不安です。
私より返事
常用対数は数学IIで、自然対数は数学IIIで学習しますね。ベクトルもこれからちょっと難しくなります。6/7はベクトルの時間微分と空間微分について学習します。複雑系にとってベクトル解析、偏微分方程式、複素関数論は命!!それを解くことができて、はじめてスタートラインにたつのです。
今までの講義の内容を「常識」と感じている学生もいます。不安なのはわかります。でも自分だけわからないわけではありません。色々な先生方にわからないことは聞いてみる。知るは一時の恥、知らずは一生の恥 というじゃないですか。後期になったら、「力学系」が待っていますよ。そのときあわててももう遅いです。
不安なのは**さんひとりじゃないはずです。世の中の理系大学の一年生は、みな通り過ぎる道なのです。今日本全国で、高校と大学のギャップに呆然としている学生がたくさんいるでしょう。でも、のりきらなくちゃいけません。先生もそうでした。その壁の高さに「呆然」としたものです。でも周りに聞いて、努力しました。努力した結果、ここで講義ができるくらいになったのです。話しましたよね・・・先生が大学1年生の時、物理学が「不可」だったこと。最初はみな同じです。頑張って下さい。予習をしっかりして、ついてきて下さい。水曜日しか大学にいれず、本当にごめんなさいね。常勤講師だったら、毎日相談にのれるのにね。
学生Bさんから(色々な相談のあと)
こんなしたっぱの自分にメール返してかえしてくれてありがとうございます。正直あせりとかなんかプレッシャーみたいなもの感じて学校辞めようかとも考えています・・・・だけどもうすこし、がんばってなにかこの学校でみいだしたいとおもいました。本当に返事ありがとうございました。とりあえず言われたとおり知識を蓄えようと思います!
学生Cさんから(個人面談のあと)
ありがとうございます。私は本当は、この学校に来るなんて去年の今ごろは考えてもいませんでした。大学さえ考えていませんでした。去年の9月までは、高校で就職コースでした。△△が好きで夏休みも△△ばかりしていました。いつのまにか、みんながいろいろなことを始めていました。私は就職コースで1番だし、大丈夫だ・・・。と思っていた矢先のこと、ある日数学の**先生に相談してみました。前から**先生には、大学に行けばいいのに・・・。と言われてました。思い切って、「先生、今からでも行ける大学あるかな?」と言いました。先生は喜んでこの大学に私を推薦してくれました。高校には、たくさんの恩師がいます。だから、この学校にきた時始めは、大学の先生って冷たいんだ・・・。と思いました。なんだか、ただ教えられてるだけのような気がしてじゃあ、私もギリギリでイイや。そんな風に思い始めました。今一番頑張りたいことを頑張っていれば、他の教科も知らぬ間に点数はついてくる。これが私の父の口癖です。私は父を大好きだし、尊敬もしています。そのことは、私が高校時代身をもって体験した事なので、十分わかります。数学と、政治経済しか勉強したことなかったですから。もしかしたらこの大学は合わないかもしれないと、よく思います。でも、今はたくさんの友達と過ごす時が楽しくて、それが目的で学校に来ているようなもんです。だから、すこしづつ勉強も慣れればいいなと考えてました。いつかちゃんとやるだろう・・・って思いながら。でも渡邊先生が気にかけていてくれてよかったです。ありがとうございました。
私より返事
今日はお話しできてうれしかったです。言葉で言ったけど、もう一回文章で。わからないときには、わからないと言って下さい。質問に来て下さい。メールでもいいです。200点とる必要はまったくありません。講義の前半の「お話物理」「ビデオ」をしっかり目に焼き付けて下さい。後半の数式中心の物理は2年生になってからがんばればいいんです。**さんが思っていることは、今の複雑系のほとんどの人も思っています。**さんがただ口に出していっているだけなのかもしれません。数学III,Cをやっていない人、Bをやっていない人、物理やっていない人たくさんいます。やったとしても全く記憶のない人、これもたくさんいます。みんな同じです。ここの複雑系の学生だけではありません。全国の理系大学に進んだみんなが、今**さんと同じ事を考えているでしょう。自暴自棄になって大学を辞めていく人もいるでしょう。辞めたいと思っている人はたくさんいます。先生のところにメールがたくさん来ます。でもこの言葉を聞いて先生は、ほっとしました。「お世話になった数学の先生に申し訳ないから」。今、こんな「情」がなくなりつつあります。物理で満点近い点数をとった学生が「頭がいい」のでしょうか。東大へ行った学生は「頭がいい」のでしょうか。散らかしっぱなしで、ゴミを散乱させ、「掃除のおばちゃんがやるから」という学生、学校祭・学内イベントにまったく目を向けない学生、情をもたない学生が本当に多くなってきました。でも**さんは「情」を持っています。人間らしい、学生らしい、そしてお世話になった先生を思う「情」を持っています。**さんは、友人に囲まれているじゃないですか。いろいろ相談にのってくれる友人がいるじゃないですか。その情のあらわれです。大切にして下さい。この未来大学は、まだ産まれたばかり。情のある、いい大学だと思っています。物理学は取っつきにくい。その壁は最初はあまりに高い。でも何か「きっかけ」があると、とても楽しくなります。サイエンスデモで一番楽しんでいるのは「私」です。物理というものをとおして、みんなとお話ができる、笑ってくれる、そしてわかってくれる、その喜びがわかちあえる物理は単なる科学の一分野ではありません。今は先生は、物理は人間の生き方そのものだと思っています。今、簡単に結論を出してはいけませんよ。もし万が一、物理学入門の第1回目の考査で低い点数だったら、再試です。それでもだめなら再再試です。それでもだめなら再々再試です。82人、みんな単位が認定できるまで、何度でもやります。ただのひとりも落第させません。根比べです。頑張って下さい。物理は楽しい。本当です。その楽しさがわかるのに時間がかかるだけです。お返事待っています。では!!
学生Dさんより
今自分は学校をやめるかどうか悩んでいます。自分にとって必修の教科が今ものすごくたいへんです。物質の科学の講義がわからないことをあるし。これは授業にでても単位とれなさそうだしと思いました。再三声をかけてもらったのにもかかわらず、自分の考えを伝えるのが遅くなってすいませんでした。
私より返事(未来大学は相談の窓口として担任制をとっています)
辞めるなんて、もったいないよ!!せっかく合格して、新しい大学に入学できたんだもん。人より時間がかかったっていいじゃないか。1学年を2年かけて勉強して、8年かけて卒業したっていいんです。
ここからは想像です。
一番いけないのは、私はこれにむいていないから・・・といって扉を閉じてしまうことです。
一番最初に「物質の科学」を見に来たとき、どう思いました?この先生なら、おもしろく半導体や液晶を教えてくれそうだな、とおもったんじゃない?半導体と液晶を知りたい、と思ったから履修届をだしたんでしょ?でも、すぐにあきらめてしまうの?ちょっと難しくなったから、ちょっと専門的な用語が出てきたから、そんなことであきらめないで欲しい。私は高校の物理の教師です。私が高校の時は、物理の点数は100点満点で3〜5点でした(これ本当だよ)。大学の教養学部の物理を落としました。再試を3回くらいやってもらって、なんとか通りました。そのとき私は思いました。俺は物理をとるべきではなかった・・・・。それから地球物理の道へ進み、地震学を勉強しました。そこで地震計に出会いました。そのテクノロジーの深さと、その中の物理法則の美しさに魅了されました。きっかけなんです。そこから、物理を勉強し、物理の教員になりました。今では、物理はとても大好きです。
きっかけひとつで、人はいくらでも変われます。理科を好きになることも簡単です。ただ、最初の壁は高いかもしれません。でもそれを乗り越えると、素晴らしい世界が待っているのです。辞めたいと考えている学生は**君だけではありません。ほかにも、学生の中にもたくさんいるのです。こんなはずじゃなかった、ってね。この大学は「情」があると思っています。他の大学は、教官は見向きもしてくれません。知ってましたか?担任は**先生ですよね。親身になって相談すれば、かならずいい答えを出してくれるはずです。大学の教官は、学生に見向きもしません。話しも聞いてくれません。講義をこうして欲しいとリクエストを出しても、通らないなんて話はざらにあります。未来大学を辞めるなんて、もったいない。システムを組んでいたNTTの技術者さんが立ち話で「俺、もう一回ここで勉強してみようかな?」、事務の方が「もう一回ここで物理勉強しようかな?」、情報デザインの柳先生だって「この芸術科目のカリキュラムすごくおもしろそうだな・・」、みんな、ここの学生をうらやましがっています。先生もそうです。「複雑系を勉強してみたいな・・」。長くかかってもいいじゃないですか。ここのカリキュラムは本当にしっかりしています。それぞれの進路のエキスパートを育ててくれる内容です。下の学年と勉強するのは恥ずかしいかな?学生みんなが18,19じゃありませんよ。25の学生も知っています。結婚して所帯を持っているお父さんの学生さんもいます。入学したとき、夢があったはずです。その夢に向かって、努力して下さい。人が人として生きる。それは、夢を持っているかいないかで、人生がまったく違うものになります。お返事待っています。
学生Dさんより返事
先生の話を聞かせてもらってありがとうございます。「自分にはむいてないから。」というのもあたっていると思います。だけど一番の理由としてはコンピュータに興味がもてないということです。先日のロボカップを見ても正直、感動しなかった。興味がない事を4年間も続けようとは思いません。物質の科学の履修届を出した理由は、申し訳ない言い方かもしれないけど、「ただなんとなく」という理由でした。昼休みに先生がやってるのはいつも見に行ってます。今日、担任の**さんと相談しました。自分の考えも言ったし、**さんも聞いてくれて、アドバイスもくれたし。そういう面では本当に感謝してます。渡邊先生にもものすごく感謝してます。ありがとうございます。
普通の理系大学に進んだときでさえ、高校と大学のレベルの差に愕然とするのに、更にそれに新しい大学の要素も加わり、グラグラ来ていました。そういうときに限って開学イベントが目白押しです。様々な学会・大会・記念式典・・・、函館市民に対するアピールも大切なのです。それはわかりますが、落ち着いて勉強したい、開学の理念をきちんと伝えたい、どういう学生にしたいのか、ビジョンをしっかり伝えたい、たくさんの学生と面談し意見をききたい、時間がどんどん過ぎ去り、週1回しか来ない非常勤講師は本来の高校業務もあり、時間的に限界にきていました。
加えて、未来大学の講義の様子を収録したNHKの全道放送の後(前回の会報に書きましたよね)、南茅部高校の渡辺が函館市内の大学で非常勤講師をしている、という情報が函館市内の高校の理科教師の間に流れ、とある研究会では「どうして函館市外の高校の先生が講師をやれるの?あなたにそれほど実力があるとは思えない。高校の業務はちゃんとやっているの?専門性からいえば私が該当するのにな・・・」と露骨ないやみを言われました。怒りを通り越して、あきれかえってしまいます。函館市内と市外でどうしてこんな線引きが存在するのか。昨年の第1回科学の祭典の事務局の仕事のときも、ものすごく感じましたが(函館市外の先生が函館市内のイベントに口を出すな)、ここでもそんな事を言われるなんて・・・。それが一人や二人ではないんです。(あの放送のあとNHKから「人物紹介=がんばっている理科の先生」として取材させてほしい、という依頼がありましたが、これ以上周りからガヤガヤ言われたくないもので、丁重にお断りしました。NHKの方に理由を話すと納得してくれました。函館ではよくある話のようです。)そのような嫌な思いを振り切るためにも、高校業務はもちろん、全身全霊を傾けて、未来大学の学生・教官達の要求に応えるぞ!、という自分自身、気合いを持ち上げなければならない必要を感じたのです。
そんなとき考えたのが「サイエンスデモンストレーション」での演説です。前回の会報で2回演説したと書きましたが、全学に響くか、と思うくらいのマイクのボリュームとテンションをあげて教官も含め、全学生によびかけました。1回目は「学力の差は気にするな。知識をゆっくり蓄えよう。学びも遊びも120%だ。」2回目は「特別な科学なんてものは存在しない。過去の物理学を決して軽視してはいけない。物理学者達が受け継いだ連綿とした情の流れ(宙)と、物理法則の関連性(宇)の中で私たちは生きているんだ。」です。
普通非常勤講師は、ある時間部分だけ担当し(知ってました?英語ではパートタイムティーチャーというんです)さっと返ってしまい、成績も無難につける・・・なんて感じじゃなかったんでしょうか?他の大学経験者の未来大教官の中でも「こんな非常勤講師は見たことがない」と言われる方もいました。学生も最後には誰も私が非常勤講師・高校教師だと思っていなかったと思います。
物理学入門の講義が全て終了したとき、また、メールがきました。2つ紹介します。
○こんにちは。ついこないだやっと合格した**です。ほんとわたなべさんには感謝しています。追試をしてくれたおかげで、勉強をしました。あたまごなしにわからない、と思っていた部分があったのですがちょっとづつ学んでいくと、ちょっとづつわかっていって・・・。わたしはお話ぶつりのほうが好きだったです。ふだんの生活に、あまりにありふれていることやものを少しでも、知ることができてうれしかったのです。いままでだったら、ほんとに物理ってなんですか?っていう状態だったのに 少しづつ知っていく自分がうれしかったのです。わたなべさんが講義中にあんなに熱弁した訳がちょっとは わかった気がします。当然のことながらカリキュラムはある教育目標、人物育成のために連続的でなければなりません。1年後期の「ベクトル解析」の予習的な内容を物理学入門でとりいれたのは、そういう意図でした。
○渡辺さんの講義が受けられてよかったなぁ、と思った。わたしは、お話物理のほうが断然すきです。でも、数字を扱うほうもやらなければなりません。そう、今ベクトル解析学(1年後期必修)で、本当に物理でやった計算が使われているのですから・・・。もし 学んでいなかったら、もっともっとひどい状況になっていたはず・・・。今ならもう一回学べば、もっと自分のものになるなぁと思えます。
今、公立はこだて未来大学にとって一番必要なもの、それは開学の理念=函館の夢に立脚した、具体的にどのような学生にしたいのか、というビジョンと、それに向かう教官・学生達の「一枚岩となった確固たる高い志」ではないでしょうか?
2001年、ビジョンに基づく5コースのカリキュラムが確定しました。その理念へ向けて、函館・道南・北海道・日本から世界へ羽ばたいていける、真の実力をもった学生を育ててほしい、と思っています。
来年度の非常勤講師はまったくの白紙です。
機会があれば、またやってみたい、と思っています。
お読みいただいてありがとうございました。お疲れさまでした!!。
章 |
題 目 |
章 の 内 容 |
章末問題の数 |
1章 |
真空中の静電場 |
クーロンの法則・ガウスの法則・電場と電位・電像法 |
17 |
2章 |
誘電体の静電場 |
誘電分極・電束密度・電束線・クーロンの定理・マクスウェル応力 |
11 |
3章 |
磁気 |
磁気双極子・磁性体・磁場のエネルギー |
18 |
4章 |
定常電流 |
オームの法則・非オーム抵抗・熱起電力・ペルチェ効果 |
5 |
5章 |
電流の磁気作用 |
ビオサバールの法則・アンペールの法則・磁気回路 |
11 |
6章 |
電流が磁場から受ける力 |
電磁力・ローレンツ力 |
6 |
7章 |
電磁誘導 |
ファラデーの法則・自己誘導と相互誘導・単位系 |
9 |
8章 |
マクスウェルの方程式と電磁波 |
電気振動・電磁波 |
4 |
9章 |
電気回路 |
キルヒホッフの法則・交流・複素交流・インピーダンス整合 |
18 |
10章 |
エレクトロニクス |
熱電子管・トランジスタ・フィードバック・変調・レーザー |
5 |
| 合計104問 |
| 実施日付 | 解答した問題(演習問題は10問×10回、学生に輪番で解いてもらう) |
| (1)11/01水 | ガイダンス 1章:問1〜問4(これのみ渡辺が解答) |
| (2)11/08水 | 1章:問5〜問14 |
| (3)11/15水 | 1章:問15〜問17、2章:問1〜問7 |
| (4)11/22水 | 2章:問8〜問11、3章:問1〜問6 |
| (5)11/29水 | 3章:問7〜問16 |
| (6)12/06水 | 3章:問17〜問18、4章:問1〜問5、5章:問1〜問3 |
| (7)12/13水 | 5章:問4〜問11、6章:問1〜問2 |
| (8)12/20水 | 6章:問3〜問6、7章:問1〜問6 |
| (9)01/24水 | 7章:問7〜問9、8章:問1〜問4、9章:問1〜問3 |
| (10)01/31水 | 9章:問4〜問13 |
| (11)02/07水 | 9章:問14〜問18、10章:問1〜問5 |